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WLCのトラブルシューティング③

 「WLCのトラブルシューティング②」の続きです。WLCによるWPA2-Enterpriseネットワークをトラブルシューティングしていきます。

下図ネットワークの設定には、間違いが6カ所あり、トラブル(問題)が3つ見つかっており、そのうち2つは解決済みです。

トラブル①:有線ホストのIPアドレスの設定が自動取得になっていない。
トラブル②:L3SWに接続するケーブルがG1/0/5ではなくG1/0/6に接続されている。(解決済み)
トラブル③:L3SWのG1/0/1のトランクにVLAN5が許可されていない。(解決済み)


・PC1からデフォルトゲートウェイにpingします

C:>ping 192.168.5.1


デフォルトゲートウェイへのpingは失敗します。

L3SWのトランクの設定を修正しましたが、依然としてPC1からデフォルトゲートウェイへのpingは失敗します。

 L3SWのG1/0/1のトランクの問題は修正しましたので、次は、デフォルトゲートウェイへであるR1ルータのサブインターフェイスの設定を疑います。

・R1ルータのサブインターフェイスのIPアドレスの確認

R1ルータで「show ip int brief 」コマンドを実行します。

R1#show ip int brief 
Interface              IP-Address      OK? Method Status                Protocol 
GigabitEthernet0/0/0   unassigned      YES NVRAM  up                    up 
GigabitEthernet0/0/0.5 192.168.5.1     YES manual up                    up 
GigabitEthernet0/0/0.200192.168.200.1   YES manual up                    up 
GigabitEthernet0/0/1   200.200.200.1   YES NVRAM  up                    up 
GigabitEthernet0/0/2   unassigned      YES NVRAM  administratively down down 
GigabitEthernet0/1/0   unassigned      YES unset  up                    up 
GigabitEthernet0/1/1   unassigned      YES unset  up                    down 
GigabitEthernet0/1/2   unassigned      YES unset  up                    down 
GigabitEthernet0/1/3   unassigned      YES unset  up                    down 
Vlan1                  172.16.1.1      YES manual up                    up

サブインターフェイスには正しいIPアドレスが設定されていることが確認できます。

・R1ルータのACLを確認

ということは、サブインターフェイスへのACLの適用に問題があるかもしれません。

R1ルータで「show access-lists 」コマンドを実行します。

R1#show access-lists 
Standard IP access list 2
    10 deny 192.168.200.0 0.0.0.255
    20 permit any
Standard IP access list 1
    10 deny 192.168.5.0 0.0.0.255

ACL1にすべての通信を許可する「permit any」がありません。

つまり、現状の設定では、ACL1は「192.168.5.0/24」を拒否し、暗黙の「deny any」があるため、すべての通信が拒否されます。

ここで、4つ目のトラブルが判明します。

トラブル④:R1ルータのACL1の定義に誤りがある。

トラブル④の対処

ACL1を修正します。

R1ルータで以下のコマンドを入力します。

R1(config)#access-list 1 permit any

これで、「192.168.5.0/24」だけを拒否し、その他の通信をすべて許可するようになります。

これで、トラブル④は解決です。

トラブル①の対処

・PC1からデフォルトゲートウェイにping

C:>ping 192.168.5.1


デフォルトゲートウェイへのpinは成功します。

 PC1がデフォルトゲートウェイであるR1の G0/0/0.5 へpingが成功したということは、DHCPサーバとして設定されているR1ルータからIPアドレスの払い出しを受けることができそうです。

PC1の「IP Configurarion」の設定を「Static」から「DHCP」に切り替えます。


R1ルータからIPアドレスが取得できています。

PC2とPC3も同様に「IP Configurarion」の設定を「Static」から「DHCP」に切り替えます。

下図はPC2のものですが、IPアドレスが取得できています。


下図はPC3のものですが、こちらもIPアドレスが取得できています。


これで、トラブル①の修正は完了です。

 ここまでで、トラブル①②③④の修正を行いました、残り2つのトラブルは、最後の「WLCのトラブルシューティング④」で解決していきます。

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