DHCPv6の概要

IPv6では、ホストがIPv6構成を取得する方法が簡素化されています。

IPv6対応ルータは、デフォルトでIPv6情報をアドバタイズするようになっています。

 ホストは、IPv6設定を自動取得の設定にすることで、自動的にIPv6アドレスを自動的に作成したり、取得ができるようになります。また、デフォルトゲートウェイのアドレスなど、その他のIPv6構成も取得できます。

 具体的には、ホストは、ICMPv6 RA メッセージの提案をIPv6ルータから受け取り、IPv6 GUA(グローバルユニキャストアドレス)を動的に割り当てるようになっています。

RAメッセージには、3つの方法があり、下表の3種類の方法で、ホストは、IPv6構成を取得します。

方法管理説明
方法1:SLAACのみステートレスSLAACのみを使用し、DHCPv6サーバを使用しない。IPv6アドレスの割り当てを管理するデバイスはない。
方法2:ステートレスDHCPv6SLAACとDHCPv6サーバを併用する。ただし、DHCPv6サーバは、IPv6アドレスの割り当てを管理しない。
方法3:ステートフルDHCPv6ステートフルDHCPv6サーバが、IPv6アドレスの割り当てを管理する。ただし、デフォルトゲートウェイの情報は、ルータから取得する。

ステートレス

SLAACのみ

 ルータは、すべてのIPv6情報(ネットワークプレフィックス、プレフィックス長、デフォルトゲートウェイ)をルータから取得するようにと、ホストにRAメッセージで通知します。

 ホストは、ルータから通知されたネットワークプレフィックス、プレフィックス長からホスト自身でGUAを作成し、ルータから通知されたデフォルトゲートウェイをアドレスを使用します。

ステートレスDHCPv6

 ルータは、すべてのIPv6情報(ネットワークプレフィックス、プレフィックス長、デフォルトゲートウェイ)をルータから取得するように、追加の設定情報は、ステートレスDHCPv6サーバ(払い出しを管理しない)から取得するようにと、ホストにRAメッセージで通知します。

 ホストは、ルータから通知されたネットワークプレフィックス、プレフィックス長からホスト自身でGUAを作成し、ルータから通知されたデフォルトゲートウェイをアドレスを使用します。その他の設定情報は、ステートレスDHCPv6サーバから取得します。

 ステートレスDHCPv6サーバは、払い出したIPv6設定情報を管理しません。ステートレスDHCPv6サーバには、DHCPv6が設定されたルータを使用することもできます。

ステートフル

ステートフルDHCPv6

 ルータは、デフォルトゲートウェイの情報を除くすべてのIPv6情報をステートフルDHCPv6サーバ(払い出しを管理する)から取得するようにと、ホストにRAメッセージで通知します。

 ホストは、ルータからデフォルトゲートウェイの情報を取得し、その他の情報をステートレスDHCPv6サーバから取得します。

 ステートレスDHCPv6サーバは、払い出しをしたIPv6設定情報を管理します。ステートフルDHCPv6サーバには、DHCPv6が設定されたルータを使用することもできます。