ルータやスイッチなどのネットワーク実機

 実機で実習環境を整えるとなると、ルータやスイッチ以外にも、それらをつなぐケーブルや、機種によっては、MAU(トランシーバ)も必要になっています。ルータやスイッチなどのネットワーク機器だけでは、ネットワークを構築することはできません。

 ネットワーク機器を新品で準備すると、金額的な負担が大きくなります。そこで、オススメしたいのが、型落ちしたネットワーク機器を入手することです。

ルータ
  • Cisco 1700 SERIES
  • Cisco 1800 SERIES
  • Cisco 2500 SERIES
  • Cisco 2800 SERIES

などが候補にあがります。

 流通量が多く、最もコストパフォーマンスに優れるのは、『Cisco 1800 SERIES』です。モジュールを追加するスロットが2つ付いています。ネットワークを学習する際に必要となるプロトコルをほとんど試すことができます。

 コスパだけお重視するならば、「Cisco 2500 SERIES」です。新たにモジュールを追加する必要がありません。難点とあげると、AUIポートをEthernetポートとして使うために、変換トランシーバ(MAU)が必要になることです。

 『Cisco 1600 SERIES』は、かなり古い機種です。形状が、丸みを帯びているので、重ね置きができないこと、電源がアダプタなのでかさばりますし、動作がすごく遅いことが難点です。

 『Cisco 1700 SERIES』は、FastEthernetが装備されIEEE 802.1Q VLAN ルーティングをサポートしている「Cisco 1721」モデルが狙い目です。VLAN間ルーティングの実習が可能になります。

ちなみに、管理人が当時、オークションで落札したルータは下図の通りです。

Cisco 2501:1,200円で当時は落札
2serial,1Ehter
Cisco 1720:7,250円で当時は落札
2serial,1FastEther
Ciscoルータ

Amazonでも中古のものが購入できます。

 安いからといって、ジャンク品扱いのものを購入するのは、あまりオススメできません。パスワードがかかっていてパスワードリカバリーをしなければ使えないものや本当に壊れている物もあります。商品だけでなく送料や振込み手数料も無駄になるので注意が必要です。

スイッチ

 スイッチは『Catalyst 2950 SERIES』がおススメです。値段が手頃で、このスイッチで大半のことを試してみることができます。VLANの実習するには、2~3台は手に入れておきたいところです。

 スイッチは、電源がないので基本的に電源のON/OFFは、コンセントの抜き差しになります。また、ルータと違って、FANの音が結構、うるさいです。

ネットワークラックの準備

 ルータやスイッチの数が多くなってくると、それらの置き場に困ってきます。一般的には、19インチラックと呼ばれる棚に収納して、ネットワーク機器を整理整頓します。

 この19インチラックですが、呼び名には、いろいろあります。主にコンピュータを収納するラックのことを「サーバーラック」、ルーターやスイッチなどネットワーク通信機器を収納するラックのことを『ネットワークラック』と呼んでいます。

 この19インチラックですが、結構値段が高いのです。ちょっとしたものでも8万円~15万円ぐらいします。もっと高いものもあります。これじゃー買えませんよね!

 そこで、管理人は、近くのホームセンターで金スチールラックセットを購入して、これをネットワークラックとして使っておりました。ちなみに値段は、2,280円でした。組み立て式なので、アングル穴に合わせれば、棚の高さを自由に調整できます。もちろんパソコンも収納できます。

ちなみに、管理人の実習用のラックは、こんな感じです。

スイッチ中心実習環境ルータ中心実習環境
ラック

ちょっと幅が広いところがケーブルと取り回しに便利で使い勝手が良かったです。

 空きスペースに、電電タップを両面テープで貼り付けて固定して使っておりました。ちなみに電源のON/OFFは、この電源タップで行います。

電源タップ

 配線関係も楽です。足にキャスターが付いているので、ルータやスイッチの裏側にケーブルを差し込みたいときや、ステータスランプを確認したいときなど、小さな力でラックを前後左右に動かせます。

 時間さえれば、棚組み立て用のスチールアングルや棚がばら売りされているので、好みの高さ、好みの幅でネットワークラックを自作することもできます。