ポリシーベースルーティング(トラフィックタイプ3)

ポリシーベースルーティング(トラフィックタイプ2)」の続きです。

先ほど設定したトラフィックタイプによるポリシーベースルーティングを検証していきます。

Router_BでIPパケットをデバックします。

Router_B#debug ip packet

Router_B#debug ip packet
IP packet debugging is on

IPアドレス「10.0.0.10/8」のPC_AからHTTPサーバ「192.168.1.1」へブラウザで接続します。

リンクをいくつかクリックしてHTTPトラフィックを発生させます。

リンクをいくつかクリックしてHTTPトラフィックを発生させます。

Router_Bでデバックを確認します。

デバックを確認すると次のようになっています。

Router_B#debug ip packet
IP packet debugging is on
Router_B#
01:48:51: IP: s=10.0.0.10 (Serial0/0), d=192.168.1.1, len 48, rcvd 4
01:48:51: IP: s=192.168.1.1 (local), d=10.0.0.10 (Serial0/1), len 44, sending
01:48:51: IP: s=10.0.0.10 (Serial0/0), d=192.168.1.1, len 40, rcvd 4
01:48:51: IP: s=10.0.0.10 (Serial0/0), d=192.168.1.1, len 508, rcvd 4
01:48:51: IP: s=192.168.1.1 (local), d=10.0.0.10 (Serial0/1), len 576, sending
     ・
     ・

HTTPトラフィックは上の経路(172.16.0.0/16)を通っていることが確認できます。

今度は、HTTPトラフィック以外で試してみます。

IPアドレス「10.0.0.10/8」のPC_AからHTTPサーバ「192.168.1.1」へPingを行います。

Pingに「-n」オプションを指定して、50回、繰り返します。

C:¥>ping 192.168.1.1 -n 50

Router_Bでデバックを確認します。

デバックを確認すると次のようになっています。

01:58:52: IP: s=10.0.0.10 (Serial0/1), d=192.168.1.1, len 60, rcvd 4
01:58:52: IP: s=192.168.1.1 (local), d=10.0.0.10 (Serial0/1), len 60, sending
01:58:52: IP: s=10.0.0.10 (Serial0/1), d=192.168.1.1, len 60, rcvd 4
01:58:52: IP: s=192.168.1.1 (local), d=10.0.0.10 (Serial0/1), len 60, sending
     ・
     ・

出力から分かるようにPingトラフィックは下の経路(172.17.0.0/16)を通っていることが確認できます。

次は、IPアドレス「20.0.0.10/8」のPC_BからPingを実行します。

C:¥>ping 192.168.1.1 -n 50

Router_Bでデバックを確認します。

デバックを確認すると次のようになっています。


02:08:26: IP: s=20.0.0.10 (Serial0/1), d=192.168.1.1, len 60, rcvd 4
02:08:26: IP: s=192.168.1.1 (local), d=20.0.0.10 (Serial0/1), len 60, sending
02:08:27: IP: s=20.0.0.10 (Serial0/1), d=192.168.1.1, len 60, rcvd 4
02:08:27: IP: s=192.168.1.1 (local), d=20.0.0.10 (Serial0/1), len 60, sending
     ・
     ・

出力から分かるようにPingトラフィックは下の経路(172.17.0.0/16)を通っていることが確認できます。

これで、トラフィックベースによるポリシールーティングの確認ができました。

 このように、ポリシーベースルーティングを行えば、管理者がルーティング処理に関して、送信元アドレスやトラフィックタイプなどに基づいて関与することができます。