ルートフィルタ設定(フィルタの適用)

フィルタを適用するタイミングを指定する

フィルタを作成したら、そのフィルタを、どのタイミングで適用するのかを指定します。

以下、3つのタイミングで行います。

  • インターフェイスの送受信時
  • ルート再配送時

※BGPルーティングにおいてネイバーへの送受信時に行います。

ここでは、「インターフェイスの送受信時」、「ルート再配送時」に適用する方法を紹介してゆきます。

インターフェイスの送受信時

 「インターフェイスの送受信時」に指定するには、各ルーティングプロトコルのルーティング設定モードである「router-config」モードで設定を行います。

 ルートマップでは、「インターフェイスの送受信時」に適用できません。ルート再配送時に指定します。インターフェイスの送受信時に指定する場合は、標準アクセスリストもしくは、プレフィックスリストを使用します。

※OSPFでは、送信時に「distribute-list」が使用できません。

●標準アクセスリストを適用する

Router(config-router)#distribute-list ACL {in | out} [interface]

●プレフィクスリストを適用する

Router(config-router)#distribute-list prefix prefix-list-name [in | out] [interface]

 ここで、注意が必要です。インターフェイスを特定しない場合は、ルータ上のすべてのインターフェイスに適用されます。思わぬ結果にならないようにインターフェイスの指定を忘れないようにして下さい。

ルート再配送時

 「ルート再配送時」に標準アクセスリスト、プレフィックスリストでフィルタを設定する場合、「インターフェイスの送受信時」に、フィルタを適用させる時と同様に、各ルーティングプロトコルのルーティング設定モードである「router-config」モードで設定を行います。

ルート再配送時に、標準アクセスリストやプレフィクスリストを適用するには、以下のように設定します。

●標準アクセスリスト

Router(config-router)#redistribute [protocol]
Router(config-router)#distribute-list [ACL] out [protocol]

※outの後の「protocol」の指定には、ルートの再配送元となるルーティングプロトコルを指定します。

●プレフィクスリスト

(config-router)#redistribute [protocol]
(config-router)#distribute-list prefix [prefix-list-name] out [protocol]

※outの後の「protocol」の指定には、ルートの再配送元となるルーティングプロトコルを指定します。

●ルートマップ

ルート再配送時にルートマップ(route-map)を使用することができます。

ルートマップを使って、「ルート再配送時」にルートフィルタリングを行うには、以下のように指定します。

Router(config-router)#redistribute [protocol] route-map [route-map-name]

 次は、標準アクセスリストを使用して、インターフェイスの受信時に標準アクセスリストを適用して、ルートフィルタを検証してみます。続きは、「ルートフィルタ設定(標準アクセスリスト)」で紹介します。