【正解】
A) IAM ポリシー
【解説】
サービスコントロールポリシー (SCP) は、AWSの環境で特定のアクションやサービスへのアクセスを制御するためのポリシーです。IAM(Identity and Access Management)ポリシーは、AWSリソースへのアクセスを管理するためのものであり、特定のユーザーやグループにどのアクションを実行できるかを指定します。SCPとIAMポリシーは似ている部分がありますが、異なる役割を果たしています。
B) のパスワードポリシーは、ユーザーが設定するパスワードの要件や制約を指定するためのものであり、SCPとは異なる概念です。選択肢CのS3ポリシーは、Amazon S3バケットのアクセス制御を管理するためのものであり、同様にSCPとは異なるものです。選択肢Dのネットワークポリシーは、通常ネットワークアクセス制御に関連するものであり、SCPとは異なるコンセプトです。
サービスコントロールポリシー (SCP) は、Amazon Web Services(AWS)クラウド環境内で使用されるアクセス制御メカニズムです。SCPは、AWSアカウント内の特定のユーザーやグループに対して、特定のAWSサービスやアクションへのアクセス権を制限するために設定されます。主な目的は、組織がセキュリティポリシーや規制要件を遵守するために、AWSリソースへのアクセスと操作を制御することです。
SCPは、以下のような重要な特徴を持っています。
1.グローバルなアクセス制御
SCPはAWSアカウント全体に適用され、そのアカウント内の全てのユーザーやリソースに影響を与えます。これにより、特定のサービスやアクションへのアクセスを一元的に制御できます。
2.最小特権の原則
SCPは、"最小特権の原則" をサポートします。つまり、ユーザーやグループはその業務に必要な最低限の権限しか持たないように設定できます。これにより、不要なアクセスが制限され、セキュリティリスクが軽減されます。
3.継承
SCPは、組織単位(OU)内のAWSアカウント全体に適用することができ、その結果、OU内の全てのユーザーおよびリソースに同じアクセス制御が適用されます。これにより、組織全体のポリシーを簡単に一元管理できます。
4.ポリシーの優先度
複数のSCPが適用される場合、AWSはSCP間の競合を解決するためにポリシーの優先度を使用します。より厳しいポリシーが適用され、特定のアクセスを制限することができます。
サービスコントロールポリシーは、クラウド内のセキュリティとアクセス制御を強化するための重要なツールです。組織はこれを使用して、データの機密性と整合性を維持しながら、必要なユーザーやリソースにのみ適切な権限を付与することができます。