RIP Version2

 「RIP Version1」については、「RIP Version1」でネットワーク構築したように、設定がとってもシンプルです。古くからあり、馴染みぶかいこのルーティングプロトコルは、手軽に利用できることから、ブロードバンドルータをはじめとする多くのルータがサポートしています。

 小規模ネットワークを構築するのに重宝するルーティングプロトコルです。以下、「RIP Version1」を「RIPv1」と呼ぶことにします。

手軽に利用できるこの「RIPv1」ですが、欠点がいくつかあります。

●「RIPv1」の欠点

・宛先ネットワークがクラスA,B,Cに基づくマスクしか利用できない。

 これは、クラスフルアドレスしか利用できないことを意味します。サブネットでもルーティングできますが、不連続サブネット環境では、ルーティングできません。「RIP V1」には、サブネットマスクの概念がありません。

・アップデートをブロードキャスト(255.255.255.255)で送信する。

RIPには、2つのバージョンがあります。「RIPv1」とその改良版の「RIPv2」があります。

「RIPv2」では、以下の点が改良されています。

●「RIPv2」の改良点

  • サブネットマスクを扱える(VLSMをサポート)
  • ブロードキャストではなくマルチキャスト(224.0.0.9)でアップデートを送信する。
  • 認証機能がある。平文、MD5などがある。

「RIPv2」の設定も非常にシンプルです。

Ciscoルータの場合

Router(config)#router rip
Router(config-router)#version 2
ROuter(config-router)#network <ネットワークアドレス>

と「RIPv1」の設定に「version 2」コマンドを追加するだけで設定可能です。

では、先程の「RIP Version1」で使用したネットワークを「RIPv2」で構築してみましょう。

 「RIPv2」では、SEND、RECEIVEパラメーターを指定します。RECEIVEについては、デフォルトの設定は、BOTHになっているのでVersion1、2ともに受信する