OSPF(シングルエリア_その2)

OSPF(シングルエリア_その1)」の続きです。

それでは、実際に、シングルエリアOSPFを設定してゆきましょう。まずは、DR、BDRの選出にROUTERIDがどのように影響するかを検証するために、PRIORITYの設定を、しないで、構築していきます。

 それでは、下の図のように構築してゆきますが、見てお分かりのようにループ構造になっています。全てのレイヤ3スイッチの設定が終わるまで、配線は行わないでください。


OSPFを作成するコマンド

SET OSPF ROUTERID=ipadd

ipadd: IPアドレス

ROUTERID: ルーターID。IPアドレスと同じ形式で指定する。指定しなかった場合は、インターフェースに設定されたIPアドレスの中でもっとも大きなものがルーターIDとして使われる。

ADD OSPF AREA={BACKBONE|area-number}

area-number: OSPFエリアID(a.b.c.dの形式)

ADD OSPF RANGE=ipadd AREA={BACKBONE|area-number[MASK=ipadd]

ipadd: IPアドレスまたはネットマスク
area-number: OSPFエリアID(a.b.c.dの形式)

ADD OSPF INTERFACE=vlan-if AREA={BACKBONE|area-number}

vlan-if: VLANインターフェース(VLAN-nameかVLANvidの形式。nameはVLAN名、vidはVLAN ID)または仮想インターフェース(VIRTx)
area-number: OSPFエリアID(a.b.c.dの形式)

ENABLE OSPF

OSPFモジュールを有効にする。デフォルトは無効。

OSPFを設定する主なコマンドを把握したところで、早速、設定していきましょう!

●SW1の設定

SW1から設定していきます。

まず、VLANを作成し、VLANインタフェースにIPアドレスを割り当て、ポートをVLANに所属させます。

●VLANの設定

Manager > create vlan=vlan10 vid=10
Manager > create vlan=vlan20 vid=20

Manager > enable ip

Manager > add ip int=vlan10 ip=192.168.10.1 mask=255.255.255.0
Manager > add ip int=vlan20 ip=192.168.20.1 mask=255.255.255.0

Manager > add vlan=vlan10 port=1,2
Manager > add vlan=vlan20 port=3

次にOSPFの設定をしていきます。

 OSPFでは、バックボーンエリアとなる土台が必要です。シングルエリアOSPFでネットワークを構築する場合、全てのルータ(レイヤ3スイッチ)をバックボーンエリアに所属させるようにします。

 今回は、エリア0(バックボーン)で構成しますので、AREAの指定を「BACKBONE」もしくは、「0.0.0.0」と指定します。ここでは、「0.0.0.0」と指定してみます。IPアドレス形式で入力するので、CiscoルータでOSPFを設定したことのある方は、あれ!って思われるかもしれません!

OSPFエリアの設定は、以下のようになります。

ADD OSPF AREA=0.0.0.0
ADD OSPF RANGE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 AREA=0.0.0.0
ADD OSPF INTERFACE=VLAN10 AREA=0.0.0.0

 「ADD OSPF INTERFACE」コマンドを実行するには、あらかじめ、エリアの作成と、RANGEの指定を先に済ませておく必要があります。

 「SET OSPF ROUTERID」コマンドで、ROUTERIDは、指定しません。指定しなかった場合は、インターフェースに設定されたIPアドレスの中で最も大きなものがルーターIDとして使われるので、自インタフェースに振られたIPアドレスを利用します。

コマンド: SET OSPF ROUTERID=ipadd

OSPFの指定が、完了したら、最後に、「ENABLE OSPF」コマンドで、OSPFを有効にします。

コマンド: ENABLE OSPF

●OSPFの設定


Manager > add ospf area=0.0.0.0
Manager > add ospf range=192.168.10.0 mask=255.255.255.0 area=0.0.0.0
Manager > add ospf range=192.168.20.0 mask=255.255.255.0 area=0.0.0.0
Manager > add ospf interface=vlan10 area=0.0.0.0
Manager > add ospf interface=vlan20 area=0.0.0.0
Manager > enable ospf

●SW1のコンフィグ


Manager > create vlan=vlan10 vid=10
Manager > create vlan=vlan20 vid=20
Manager > enable ip
Manager > add ip int=vlan10 ip=192.168.10.1 mask=255.255.255.0
Manager > add ip int=vlan20 ip=192.168.20.1 mask=255.255.255.0
Manager > add vlan=vlan10 port=1,2
Manager > add vlan=vlan20 port=3Manager > add ospf area=0.0.0.0
Manager > add ospf range=192.168.10.0 mask=255.255.255.0 area=0.0.0.0
Manager > add ospf range=192.168.20.0 mask=255.255.255.0 area=0.0.0.0
Manager > add ospf interface=vlan10 area=0.0.0.0
Manager > add ospf interface=vlan20 area=0.0.0.0
Manager > enable ospf

 DR、BDRの選出を期待通りに選出させるには、全てのスイッチ(ルータ)を同時に起動する必要があります。後で、再起動させますので、設定を保存しておきましょう!

●設定の保存

Manager > create config=test01.cfg
Manager > set config=test01.cfg

設定をコピーアンドペーストできるように、SW1~SW4の設定も用意しておきました。
それでは、残りのSW2~SW4の設定もしてゆきましょう!

 コピーアンドペーストすると、自動的に「test01.cfg」ファイルが作成され、スイッチのコンフィグが「test01.cfg」にセットされます。

設定ファイルを自分で名前を付けて保存して、コンフィグをセットしたい場合は、

create config=test01.cfg
set config=test01.cfg

を変更してください。