マルチホーミング

 マルチホーミングは、インターネット回線を複数の回線で接続して1つの回線が切断されても、他の回線で通信し続けられるようにする仕組みのことを意味します。

 アライドテレシスの言うマルチホーミング機能では、意味が異なります。1つのVLAN上に複数の論理IPインターフェイスを作成する機能を指します。セカンダリインターフェイス、サブインターフェイスを連想するとイメージしやすいかもしれません。この機能は、IPエイリアスとも呼ばれます。混同しないように注意してください。

 このマルチホーミングを使えば、1つのセグメント上に複数のネットワーク(サブネット)を混在させることができます。この論理IPインターフェイスは、1つのVLANあたり、最大で16まで作成することができます。

設定の方法ですが、VLAN名を指定する方法とVLAN IDを指定する方法があります。

create vlan=sales vid=10

とVLANを作成した場合以下のように設定します。

・VLAN-name-n : VLAN名を指定する方法

ADD IP INT=vlan-sales-0 IP=192.168.10.254 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=vlan-sales-1 IP=192.168.11.254 MASK=255.255.255.0

・VLANvid-n : VLAN IDを指定する方法

ADD IP INT=vlan10-0 IP=192.168.10.254 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=vlan10-1 IP=192.168.11.254 MASK=255.255.255.0

 論理インターフェイスの番号は、0から始まるので注意してください。つまり、指定できる番号は、0~15になります。番号を省略した場合は、0になります。

●注意事項

  • 複数のインターフェイスに同じネットワーク(サブネット)のIPアドレスを割り当てることができません。
  • マルチホーミングによってVLAN上に複数のIPアドレスを割り当てた場合、そのVLANでは、DHCPサーバ機能が使えません。

それでは、マルチホーミング機能を使って、ネットワークを構築してみましょう!

下の図のような、ネットワークを構築していきます。