ファイルのダウンロード/アップロード(TFTP)

 TFTPを使用すれば、ファイルシステムとの間でファイルの転送が行えます。スイッチ本体には、TFTPクライアント機能が内蔵されているため、TFTPサーバからのダウンロード、アップロードが可能です。設定ファイルのバックアップ等に重宝します。ぜひ覚えておきたいコマンドです。

※ただし、ファームウェア、パッチファイルに関しては、ダウンロードのみが可能です。

まずは、TFTPサーバのソフトウェア起動しておきましょう。

TFTPサーバのソフトウェアがが手元にない場合は、ダウンロードして下さい。

TFTPサーバのソフトウェアの紹介は、こちらです。 → 「TFTPサーバ」

 TFTPサーバのソフトウェアは、とりあえず、何でもよいのですが、ここでは、「Poor TFTP Server」を用いて紹介しています。

※このソフトは現在利用できないようですので、TFTPD64などのフリーソフトを利用すると良いでしょう。

 「Poor TFTP Server」の操作は、とっても簡単です。ダウンロードしたファイルを解凍し展開します。解凍された「ptftp32.exe」をダブルクリックするだけで動作します。インストール無しで動作するので手軽に試してみることができます。※このソフトは現在利用することができません。

起動すると、下のように表示されます。

 ここで、「Authorized Directory」の指定でアップロード、ダウンロードする際のファイルの保存先/接続先を指定します。赤枠のところでパスを指定します。TFTPサーバ機能を利用するには、このソフトを起動したままにしておいて下さい。

それでは、以下の環境で実際にアップロード、ダウンロードを試していきます。

TFTPサーバのIPアドレス192.168.1.1
スイッチのIPアドレス192.168.1.10
アップロードするファイル名test01.cfg

この時、PC側のファイアウォールの設定は、外すなり、TFTPサービスに接続できるように設定しておいてください。

コンフィグファイルをアップロードする

とりあえず、アップロードするコンフィグファイルを作成しておきます。ここでは、「test01.cfg」を作成します。

Manager > create config=test01.cfg

Info (149003): Operation successful.

スイッチのIPモジュールを有効にして、VLANインターフェイスにIPアドレスを割り当てます。


Manager > enable ip

Info (105287): IP module has been enabled.

Manager > add ip interface=vlan1 ipaddress=192.168.1.10 mask=255.255.255.0

Info (105275): interface successfully added.

これで、スイッチ上の全てのポートがVLAN1に所属しIPアドレス「192.168.1.10」でアクセスできるようになります。

TFTPサーバにPINGを行い、TFTPサーバと通信できるかどうか確認しておきます。

Manager > ping 192.168.1.1

Echo reply 1 from 192.168.1.1 time delay 0 ms

Echo reply 2 from 192.168.1.1 time delay 0 ms

Echo reply 3 from 192.168.1.1 time delay 0 ms

Echo reply 4 from 192.168.1.1 time delay 0 ms

Echo reply 5 from 192.168.1.1 time delay 0 ms

ファイルをアップロードします。 (スイッチ → TFTPサーバ)

UPLOADコマンドを利用します。

UPLOAD [METHOD={TFTP|ZMODEM}] [FILE=filename] [SERVER={hostname|ipadd}] [ASYN=asyn-number]

filename: ファイル名
hostname: ホスト名
ipadd: IPアドレス
asyn-number: 非同期ポート番号(0~)

Manager > upload file=test01.cfg server=192.168.1.1

Manager >
Info (148270): File transfer successfully completed.

ファイルのアップロードが成功していれば、PC側にちゃんと保存されているか確認してみましょう。

上図のように保存されていると思います。

それでは、中身を確認してみましょう。テキストエディタで「test01.cfg」を開いてみます。

#
# SYSTEM configuration
#

#
# SERVICE configuration
#

#
# LOAD configuration
#

#
# USER configuration
#
set user=manager pass=3af00c6cad11f7ab5db4467b66ce503eff priv=manager lo=yes
set user=manager desc="Manager Account" telnet=yes

#
# TTY configuration
#

#
# ASYN configuration
#

#
# ETH configuration
#
  ・
  ・
  ・

コンフィグファイルをダウンロードする

 ダウンロードする前に、先ほど作成した、「test01.cfg」をスイッチ上から削除しておきます。削除しておかないと、下のようなメッセージが出て、怒られてしまいます。

Error (348272): File transfer failed with TFTP error 6, File already exists..

それでは、「test01.cfg」をスイッチ上から削除します。

Manager > delete file=test01.cfg

Info (156003): Operation successful.

ファイルをダウンロードするには、

LOADコマンドを利用します。

LOAD [METHOD=TFTP] [DELAY=seconds] [DESTINATION={FLASH|NVS}] [FILE=filename] [SERVER={hostname|ipadd}]

Manager > load destination=flash file=test01.cfg server=192.168.1.1

Manager >
Info (148270): File transfer successfully completed.

きちんと保存されたかどうか確認してみましょう。

「SHOW FILE」コマンドで確認してみます。

Manager > show file

Filename            Device        Size     Created               Locks
-------------------------------------------------------------------------
86222-25.paz        flash         444332   01-Apr-2006 22:25:49    0
86s-222.rez         flash         2306208  01-Apr-2006 22:25:16    0
feature.lic         flash         39       20-Jun-2002 14:04:22    0
help.hlp            flash         105493   01-Apr-2006 22:26:00    0
prefer.ins          flash         64       01-Apr-2006 22:27:53    0
release.lic         flash         32       05-Apr-2002 22:28:11    0
test01.cfg          flash         2253     19-Dec-2006 22:57:29    0
accsave.acc         nvs           124      19-Dec-2006 21:07:50    0
random.rnd          nvs           3904     19-Dec-2006 21:27:50    0
-------------------------------------------------------------------------

ファイルのダウンロード/アップロード(Zmodem)

※ここから下で、紹介している方法はかなり古い方法です。過去のコンテンツ遺産を保存しておく意味で掲載しています。

 Zmodemプロトコルを使えば、ターミナルポートに接続されているコンソールターミナルからファイルシステムへのダウンロード、ファイルシステムからコンソールターミナルへのアップロードが可能です。

※Zmodemプロトコルを使用して、ダウンロード、アップロードする際は、ターミナルソフトをWindowsに標準で添付されているハイパーターミナルを使用することをオススメします。

ダウンロード

ファイルをコンソールターミナルから、スイッチにダウンロードするには

LOADコマンドを使います。

LOAD [METHOD=ZMODEM] [DELAY=seconds] [DESTINATION={FLASH|NVS}] [FILE=filename] [ASYN=asyn-number]

asyn-number: 非同期ポート番号(0~)

Manager > load method=zmodem asyn=0

Router ready to begin ZMODEM file transfers ...
**B0100000023be50

画面に、「**B0100000・・・」と表示されたら

「転送」 → 「ファイルの送信」をクリックします。

ここで、転送するファイルを選択します。

正常にファイルが転送されると、画面に「ZMODEM, session over.」と表示されます。

Info (148292): ZMODEM, session over.

ダウンロードできたかどうか、確認してみます。

Manager > show file

Filename            Device        Size     Created               Locks
-------------------------------------------------------------------------
86222-25.paz        flash         444332   01-Apr-2006 22:25:49    0
86s-222.rez         flash         2306208  01-Apr-2006 22:25:16    0
feature.lic         flash         39       20-Jun-2002 14:04:22    0
help.hlp            flash         105493   01-Apr-2006 22:26:00    0
prefer.ins          flash         64       01-Apr-2006 22:27:53    0
release.lic         flash         32       05-Apr-2002 22:28:11    0
test01.cfg          flash         2253     19-Dec-2006 22:57:29    0
accsave.acc         nvs           124      19-Dec-2006 21:07:50    0
random.rnd          nvs           3904     19-Dec-2006 21:27:50    0
-------------------------------------------------------------------------

アップロード

 アップロードは、Windowsに付属してくるハイパーターミナルが便利です。ハイパーターミナルは、自動的にファイルを受信します。

ファイルをスイッチからコンソールターミナルへアップロードするには

UPLOADコマンドを使います。

UPLOAD [METHOD={TFTP|ZMODEM}] [FILE=filename] [SERVER={hostname|ipadd}] [ASYN=asyn-number]

filename: ファイル名
hostname: ホスト名
ipadd: IPアドレス
asyn-number: 非同期ポート番号(0~)

Manager > load method=zmodem asyn=0

Router ready to begin ZMODEM file transfers ...
**B0100000023be50

ファイル転送に成功すると、下のように表示されます。

Info (148270): File transfer successfully completed.

保存先は、自分の作業ディレクトリになるので注意して下さい。

C:\Documents and Settings\○○○○