無線LAN(チャネルとは)

 無線LANでは、複数の機器が同時に通信ができるように利用する周波数帯域を分割しています。その分割した周波数帯域をチャネルと呼んでいます。

無線LAN機器同士では、データを送受信する為には同じチャネルを使用する必要があります。

ここで、注意することがあります。

 同じチャネルを使用する複数のアクセスポイントを設置した場合、電波が届く範囲に、他の無線機器があると電波が干渉して、通信速度が低下します。

 電波干渉を防ぐには、近くに存在するアクセスポイントでは異なるチャネルを割り当てる必要があります。

 例えば、アクセスポイントに1チャネルを割り当てたとします。隣接した場所(隣のビル、隣の家など)でも、アクセスポイントを使用しており、同じ1チャネルを使用していると電波干渉を引き起こしてしまいます。

 電波干渉を防ぐために、隣接した場所に設置されているアクセスポイントに割り当てられているチャネルと干渉しないチャネルを割り当てる必要があります。

 いちいち、チャネル番号を手探りで設定したり、周りで使用しているチャネルを調べて設定しなくても済むように、最近の無線ブロードバンドルータなどでは、自動的に最適なチャネルが設定されるように「チャネルの自動設定」機能が搭載されている製品もあります。

無線LAN(チャネルの割り当て)

 ここでは、複数のアクセスポイントを設置する際に、アクセスポイントに設定するチャネルをどのように割り当てれば良いのかを説明して行きます。

同一チャネルを割り当てる場合

 同じチャネルを使用する複数のアクセスポイントを設置する場合、電波が届く範囲に、他の無線機器があると電波が干渉して、通信速度が低下します。周波数が重なり干渉を引き起こすからです。

そこで、チャネル間の重ならないようにアクセスポイントを設置することで、干渉を回避することができます。

重なりがなくなるように、十分にアクセスポイント間を離しておくことが重要です。

間隔が十分でない場合、電波が重なるエリア内では、電波干渉が起こります。

異なるチャネルを割り当てる場合

 電波干渉を防ぐ為に、近くに存在するアクセスポイントとは異なるチャネルを割り当てます。そうすることで、アクセスポイント間の電波干渉を発生させないようにすることができます。

使用するチャネルは、周波数帯が重ならないように十分なチャネル間隔を空けて選択します。

 下図のように異なるチャネルを使用していても、周波数帯が重なる場合は、電波干渉を引き起こします。異なるチャネルを使用したからといって、電波干渉がなくなるわけではありません。周波数帯が重ならないように正しいチャネルを選択することで電波干渉が回避されます。

 下の図を見て下さい。一見、問題ないように思えるかもしれませんが、1ch、2ch、3chは、周波数帯は、一部で同じ周波数帯を使用しています。そのため、電波干渉が発生します。

 IEEE802.11b,gの場合は、十分なチャネル間隔を空け、チャネルを選択する必要があります。電波干渉を起こさないように5チャネル以上の間隔をあける必要があります。

※IEEE802.11aの場合は、各チャネルに割当てられている周波数帯は他のチャネルと周波数帯に重なりがないことから上図のようにチャネルを割り当てても問題ありません。