無線(ローミング)
無線ローミング機能は、Wi-Fiネットワークにおける利便性を大幅に向上させる機能の一つです。無線端末(スマートフォンやノートパソコンなど)が異なる場所に移動する際、接続中のアクセスポイント(AP)から電波強度が低下すると、自動的により信号の強い別のアクセスポイントに接続を切り替えることができます。これにより、ユーザーはインターネット接続が途切れることなく、スムーズにネットワークを利用することが可能です
ローミング機能を使うと、無線端末を部屋から部屋へ移動する時に、自動的にアクセスポイントを切り換えることができます。

無線端末の再設定や再接続を行わなくても、自動的に他のアクセスポイントに接続を切り替えることができます。

ローミングを行うには、他社製のアクセスポイントとでも行うことができます。また、無線チャンネルが異なっていてもローミングできます。
無線ローミングの利点
- 途切れない接続
ローミング機能が適切に設定されている場合、ユーザーは一度も手動で再接続することなく、複数の部屋やフロアを移動できます。例えば、ビデオ通話をしている最中に部屋を移動しても、会話が途切れることなく継続できます。 - 簡便さ
無線端末が自動で最適なアクセスポイントを選択して接続を切り替えるため、ユーザーは無線ネットワークの設定を手動で行う必要がありません。これにより、複雑な設定の手間が省けます。 - 異なる無線チャンネルの対応
同一ネットワーク内であれば、異なる無線チャンネルを使用しているアクセスポイント間でもローミングが可能です。これにより、干渉の少ないチャンネルを利用しながら、スムーズなローミングを実現できます。
ローミングの設定時の制約
無線ローミングを有効にするためには、以下の条件を満たす必要があります。これらの条件を無視すると、ローミングがうまく機能しない場合があります。
- AOSSを無効にする
AOSS(AirStation One-Touch Secure System)は、Buffalo社が提供する簡単なWi-Fi接続設定のための機能ですが、ローミング機能を利用するためにはこの機能を無効にする必要があります。AOSSは特定のSSIDや暗号化設定を自動的に行うため、ローミングに必要な柔軟な設定が行えないためです。 - 同じ暗号化方式の設定
ローミングがスムーズに行われるためには、すべてのアクセスポイントが同じ暗号化方式(例:WPA2)を使用している必要があります。異なる暗号化方式が設定されていると、無線端末が暗号化方式の違いを認識して接続を拒否する可能性があります。 - 同じ無線モードの設定
アクセスポイント間で無線のモード(例:802.11nや802.11acなど)が異なる場合、ローミングが適切に行われない可能性があります。すべてのアクセスポイントが同じ無線モードを使用していることで、無線端末がシームレスに接続を切り替えることができます。
これらの制約を踏まえた設定を行うことで、無線ローミング機能を最大限に活用し、快適なWi-Fi環境を構築することができます。
