FUJITSU FM-77AV

FUJITSU FM-77AV

 FUJITSU FM-77AVは、1986年に富士通(FUJITSU)が発売した日本のパーソナルコンピュータです。FM-77AVは、先代モデルであるFM-77シリーズの後継機種であり、さらなる性能向上と新機能の追加が行われました。

以下にFM-77AVの主な特徴を解説します。

  1. ハードウェア
     FM-77AVは、16ビットのCPUであるIntel 8086を搭載しています。初期モデルでは10MHzのクロック速度でしたが、後のモデルでは16MHzに向上しました。メモリ容量は128KBから1MBまで搭載可能であり、拡張スロットによるメモリ増設もサポートされています。
  2. グラフィックス
     FM-77AVは、高度なグラフィックス表示能力を持っています。解像度は640×400ピクセルで、16色のパレットを持つビットマップグラフィックスを表示することができます。また、FM-77AV40やFM-77AV20モデルでは、4096色のカラーパレットをサポートし、より豊かなカラー表現が可能となりました。
  3. サウンド
     FM-77AVは、16ビットのPCM(Pulse Code Modulation)音源を搭載しており、高品質な音声再生が可能です。また、FM音源チップやPSG(Programmable Sound Generator)も搭載されており、多彩な音楽や効果音の表現ができます。
  4. ディスプレイ
     FM-77AVは、アナログRGBモニターやテレビモニターへの接続が可能です。このため、高品質なビデオ表示やグラフィックス表示が可能となりました。
  5. ストレージ
     FM-77AVは、フロッピーディスクドライブを標準搭載しています。初期モデルでは5.25インチの2DDフロッピーディスクを使用し、容量は720KBまでサポートされました。後のモデルでは3.5インチフロッピーディスクにも対応し、より大容量のデータストレージが可能となりました。
  6. インターフェース
     FM-77AVは、多くのインターフェースを備えています。RS-232Cポート、プリンターポート、ジョイスティックポート、マウスポートなどがあり、周辺機器の接続が容易に行えます。

 FM-77AVは、高性能なハードウェアと豊富なグラフィックス・サウンド機能を備えており、ゲームやマルチメディア制作に適したコンピュータとして人気を集めました。また、ビジネスユーザーにも利用され、ワードプロセッサや表計算ソフトウェアなどのビジネスアプリケーションも利用されました。FM-77AVは、富士通のFMシリーズの最高峰として、多くのユーザーによって愛されました。