フレームチェックシーケンス(FCS)

フレームチェックシーケンス(FCS)

 フレームチェックシーケンス(Frame Check Sequence、FCS)は、データの誤り検出を行うために使用される技術です。主にネットワーク通信において使用され、データの整合性を確保するために重要な役割を果たします。FCSは、イーサネットなどの通信プロトコルにおいて使用されますが、具体的なアルゴリズムは異なる場合があります。

 一般的に、FCSはCRC(Cyclic Redundancy Check)アルゴリズムを使用して計算されます。CRCは、データのビット列に対して一意のチェックサム値を生成する手法です。データの送信側は、CRCアルゴリズムを適用してデータ部分のチェックサムを計算し、データに追加します。データの受信側は、再度CRCアルゴリズムを適用して受け取ったデータのチェックサムを計算し、送信側からのチェックサムと比較します。

 もし受信側で計算されたチェックサムと送信側からのチェックサムが一致しない場合、データに誤りがあることが検出されます。この場合、データは破損している可能性が高いため、受信側はデータの再送要求などの対処を行います。

 CRCアルゴリズムは、データのビット単位でのXOR(排他的論理和)演算を使用して計算されます。送信側と受信側で同じアルゴリズムと初期値を使用することで、一貫性のあるチェックサム値を生成します。一般的には、IEEE 802.3 Ethernetなどの通信プロトコルで使用されるCRC-32アルゴリズムが広く採用されています。

 FCSによる誤り検出は、ネットワーク通信における信頼性の向上に役立ちます。データの送信側が正しくFCSを計算し、受信側がデータの誤りを検出することで、データの完全性と信頼性が確保されます。