イーネットフレームフォーマット

イーネットフレームフォーマット

 イーサネット(Ethernet)は、ネットワークでのデータ通信において広く使用される標準的なプロトコルです。イーサネットフレームフォーマットは、イーサネットでデータを送受信するためのフレームの構造を定義しています。以下に、一般的なイーサネットフレームフォーマットの構成要素を詳しく解説します。

  1. プリアンブル(Preamble)
     イーサネットフレームの先頭に配置される7バイトのパターンです。プリアンブルは、データの同期を行い、フレームの開始を示す役割を果たします。
  2. プリアンブル後のスタートフレームデリミタ(Start Frame Delimiter, SFD)
     プリアンブルの後に配置される1バイトのパターンです。SFDは、フレームの開始を示すためのシンクロナイズ情報を提供します。
  3. 宛先MACアドレス(Destination MAC Address)
    フレームの宛先のネットワークインターフェースの物理アドレス(MACアドレス)を示す6バイトのフィールドです。
  4. 送信元MACアドレス(Source MAC Address)
    フレームの送信元のネットワークインターフェースのMACアドレスを示す6バイトのフィールドです。
  5. EtherType(または長さ)フィールド(Type or Length Field)
     EtherTypeフィールドは2バイトで、フレーム内のデータの上位層プロトコル(例: IPv4、IPv6)を指定します。EtherTypeフィールドが0x0600より大きい場合は、上位層プロトコルを示します。一方、EtherTypeフィールドが0x05DCより小さい場合は、長さフィールドとして扱われ、フレーム内のデータフィールドの長さを示します。
  6. データ(Data)
    データフィールドは、フレームのペイロード部分であり、実際のデータが含まれます。データフィールドの長さは可変です。
  7. フレームチェックシーケンス(Frame Check Sequence, FCS)
     FCSは、フレームの誤り検出を行うための4バイトのフィールドです。このフィールドはCRC(巡回冗長検査)を使用して計算されます。FCSは、フレームが正常に受信されたかどうかを確認するために使用されます。
イーサネットフレーム
プリアンブル宛先MACアドレス送信元MACアドレス
(7 バイト)(6 バイト)(6 バイト)
EtherType / 長さ
(2 バイト)
データ
可変
フレームチェックシーケンス
(4 バイト)

 イーサネットフレームフォーマットは、ネットワーク上でデータをパケット化し、送受信するための標準化された方法です。このフォーマットによって、フレームの始まりと終わりを識別し、フレーム内の各フィールドの意味を定義することができます。この構造を持つことで、イーサネットは信頼性のあるデータ通信を実現し、異なる機器やネットワーク間での相互運用性を確保します。