IEEE802.11ax(Wi-Fi6)

IEEE802.11ax(Wi-Fi6)

　IEEE 802.11axは、無線LAN（ワイヤレスローカルエリアネットワーク）の標準の一つであり、一般的にWi-Fi 6とも呼ばれます。以下に、IEEE 802.11axについての詳細を説明します。

1. 周波数帯域
   　IEEE 802.11axは、2.4ギガヘルツ（GHz）および5ギガヘルツ（GHz）の両方の周波数帯域を使用することができます。これにより、広範な周波数帯域を活用して高速なデータ転送を実現します。
2. チャンネル帯域幅
   　IEEE 802.11axは、20メガヘルツ（MHz）、40メガヘルツ（MHz）、80メガヘルツ（MHz）および160メガヘルツ（MHz）のチャンネル帯域幅をサポートします。幅広い帯域幅の選択肢により、データ転送速度とネットワーク容量を最適化することができます。
3. OFDMA技術
   　IEEE 802.11axでは、OFDMA（Orthogonal Frequency Division Multiple Access）技術が導入されました。OFDMAでは、帯域幅を小さなサブキャリアに分割し、複数のデバイスが同時に通信することができます。これにより、ネットワークの効率性が向上し、複数のデバイスが同時に高速なデータ転送を実現できます。
4. MU-MIMO技術
   　IEEE 802.11axでは、MU-MIMO（Multi-User Multiple-Input Multiple-Output）技術が強化されました。MU-MIMOでは、同時に複数のデバイスとの通信を行うことができますが、IEEE 802.11axではより多くのストリームとWiderband MU-MIMOをサポートし、通信の効率性と性能が向上しています。
5. ターゲットウェイクアップタイムスケジューリング（TWT）
   　IEEE 802.11axでは、TWT（Target Wake Time）スケジューリングが導入されました。これにより、デバイスが休眠状態から目覚めるタイミングを調整し、バッテリー寿命を延長することができます。特に、IoT（Internet of Things）デバイスや低消費電力デバイスにとって効果的です。
6. セキュリティ
   　IEEE 802.11axは、WPA3（Wi-Fi Protected Access 3）セキュリティプロトコルをサポートしています。WPA3は、より強力な暗号化と認証機能を提供し、ネットワークのセキュリティを向上させます。

　IEEE 802.11ax（Wi-Fi 6）は、従来の規格と比較して高速なデータ転送速度、高いネットワーク容量、および効率的な多端末接続を実現します。これにより、さまざまなデバイスの同時接続や高帯域幅アプリケーションの利用が容易になり、快適なワイヤレスネットワーキング体験が提供されます。