UTPストレートケーブルとUTPクロスケーブルの配線

UTPストレートケーブルとUTPクロスケーブルの配線

 UTPケーブルには、UTPストレートケーブルとUTPクロスケーブルの2つの主要な配線タイプがあります。これらのケーブルは、異なるデバイス間での接続に使用されます。以下でそれぞれのケーブルの配線方法について詳しく説明します。

  1. UTPストレートケーブル(Straight-through Cable)
     UTPストレートケーブルは、同じ配線順序で両端が接続されているケーブルです。つまり、一方の端子のピン1からピン1、ピン2からピン2、ピン3からピン3、ピン6からピン6のように、対応するピン同士が直接接続されています。

 UTPストレートケーブルは、コンピュータやスイッチ、ルーターなどの異なるデバイス間の接続に使用されます。一般的に、データ信号の送信側の送信ピンが、受信側の受信ピンに直接接続されるため、このケーブルはデータを正しく送受信するための標準的なケーブルです。

  1. UTPクロスケーブル(Crossover Cable)
     UTPクロスケーブルは、両端で配線がクロスされたケーブルです。これは、同じ種類のデバイス同士の接続に使用されます。通常、UTPクロスケーブルは以下のように配線されます。
  • 一方の端子のピン1がもう一方の端子のピン3に接続されます。
  • 一方の端子のピン2がもう一方の端子のピン6に接続されます。
  • 一方の端子のピン3がもう一方の端子のピン1に接続されます。
  • 一方の端子のピン6がもう一方の端子のピン2に接続されます。

 UTPクロスケーブルは、同じデバイス(例:コンピュータとコンピュータ、スイッチとスイッチ)を直接接続する場合に使用されます。データ信号の送信ピンと受信ピンが交差しているため、デバイス間の通信を可能にします。

 ただし、現代のネットワーク機器の多くは、自動的にクロスオーバー機能を備えており、UTPストレートケーブルで接続することができます。したがって、一般的にはUTPクロスケーブルの使用は少なくなっています。

UTPストレートケーブルとUTPクロスケーブルの適切な使用は、接続するデバイスの種類と要件に基づいて判断する必要があります。