MDIポートとMDI-Xポート

MDIポートとMDI-Xポート

 MDI(Medium Dependent Interface)ポートとMDI-X(Medium Dependent Interface Crossover)ポートは、ネットワーキング機器(スイッチやハブ)などで使用されるイーサネットの接続方法を指す用語です。これらの用語は、イーサネットの物理層におけるケーブルの接続方式を示します。

以下に、MDIポートとMDI-Xポートの詳細を説明します。

  1. MDIポート(ストレートスルー) MDIポートは、ストレートスルーケーブル(ストレートケーブル)を使用してネットワークデバイス間を接続します。ストレートスルーケーブルは、1番ピンから1番ピン、2番ピンから2番ピンのように、同じピン配置で接続されます。一般的なホストコンピュータやエンドデバイスは通常MDIポートを持ちます。
  2. MDI-Xポート(クロスオーバー) MDI-Xポートは、クロスオーバーケーブル(クロスケーブル)を使用してネットワークデバイス間を接続します。クロスオーバーケーブルでは、1番ピンと3番ピン、2番ピンと6番ピンなど、ピンの配置が交互になっています。これにより、送信と受信のデータが正しく相互に接続されます。通常、スイッチやハブなどの中継機器はMDI-Xポートを持ち、MDIポートのデバイスと接続するためにクロスオーバーケーブルが使用されます。

 ネットワーキング環境では、デバイス間の接続方法が正しく設定されている必要があります。MDIポートとMDI-Xポートの接続を正しく行うためには、以下の規則を覚えておく必要があります。

  • デバイス同士の接続(例:PCからスイッチ)
    MDIポートとMDIポートの間ではストレートケーブルを使用します。
  • デバイスと中継機器の接続(例:PCからハブやスイッチ)
    MDIポートとMDI-Xポートの間ではクロスケーブルを使用します。
  • 中継機器同士の接続(例:スイッチからスイッチ)
    MDI-XポートとMDI-Xポートの間ではストレートケーブルを使用します。

 最近のネットワーキング機器では、自動的にMDIとMDI-Xを判別し、必要なクロスオーバーを行う「オート-MDIX」機能が搭載されている場合があります。これにより、ケーブルの接続方法について意識する必要がなくなり、柔軟な接続が可能になります。