貸与(携帯情報端末の業務利用形態)

貸与(携帯情報端末の業務利用形態)

携帯情報端末の業務利用形態として、貸与、BYOD、シャドーITの3つがあります。

  1. 貸与
     貸与とは、企業が社員に対して携帯情報端末を貸し出す形態です。企業が所有し、社員に使用させることで、管理しやすく、情報セキュリティを確保しやすいというメリットがあります。しかし、機種や契約の更新、修理やメンテナンス、電話やメールの対応など、管理には一定のコストがかかります。
  2. BYOD
     BYODとは、社員が自分の所有する携帯情報端末を業務に利用する形態です。社員が自由に端末を選択でき、貸与に比べコストを抑えることができます。また、個人が所有する機器であるため、モチベーションや生産性が向上する可能性もあります。しかし、企業情報を扱う端末が個人所有のものであるため、セキュリティ上のリスクが高まるという課題があります。
  3. シャドーIT
     シャドーITとは、企業が認めない業務上の情報システムやアプリケーションのことを指します。例えば、社員が自分の個人情報端末を業務に使用する場合、許可なく個人情報を扱うことになるため、シャドーITとなります。シャドーITは、セキュリティ上のリスクや情報漏洩のリスクが高いため、適切な対策が必要です。

 以上のように、貸与、BYOD、シャドーITはそれぞれにメリットと課題があります。企業は、業務形態に合わせて適切な対策を講じ、情報セキュリティを確保することが求められます。

具体的には、以下のような対策が考えられます。

  1. 貸与
  • 機種や契約の管理
  • 端末の設定やセキュリティの確保
  • 社員に対する利用ルールの設定
  • 不正利用に関する監視や対応体制の整備
  1. BYOD
  • セキュリティポリシーや利用ルールの策定
  • 端末の設定やセキュリティの確保
  • データの暗号化やバックアップの実施
  • 端末紛失や盗難時のリモート削除などの運用の整備
  1. シャドーIT
  • 社員に対する教育や啓蒙活動
  • ビジネスニーズに合わせた情報システムの提供
  • 不正利用に関する監視や対応体制の整備
  • セキュリティポリシーや利用ルールの策定

 また、貸与やBYODにおいては、社員のプライバシー保護にも配慮が必要です。企業は、社員のプライバシーを侵害しないような利用ルールやセキュリティの設定を行うことが大切です。