ゼロデイ攻撃

ゼロデイ攻撃

 ゼロデイ攻撃とは、まだ公開されていない脆弱性(ゼロデイ脆弱性)を利用して攻撃を行う手法のことです。ゼロデイ脆弱性とは、ソフトウェアの欠陥や設計上の問題に起因して、攻撃者がその脆弱性を利用することで、システムに悪影響を及ぼすことができるようになるものです。

 ゼロデイ攻撃は、攻撃者がその脆弱性を発見し、攻撃手法を開発することが必要です。そして、その攻撃手法が公開されてから、ソフトウェアベンダーが脆弱性を修正するまでの期間が、攻撃者が攻撃を行うためのタイムウィンドウとなります。

 ゼロデイ攻撃は、様々な形態で行われます。例えば、悪意のある電子メールの添付ファイルや、改ざんされたWebページからの攻撃、または標的型攻撃などがあります。標的型攻撃では、攻撃者は特定の組織や個人を狙って、情報収集から攻撃までの全プロセスを緻密に計画し、攻撃を行います。

 ゼロデイ攻撃に対しては、脆弱性情報の共有や、セキュリティパッチの迅速な配布などが重要です。また、定期的な脆弱性スキャンや、セキュリティ設定の見直し、社員教育なども有効な対策となります。

一般的なセキュリティ対策として、以下のような対策が挙げられます。

  1. セキュリティパッチの迅速な適用
     ゼロデイ攻撃に対しては、ソフトウェアベンダーが対策パッチを配布するまでの間、攻撃を防ぐことができません。そのため、セキュリティパッチが配布されたら、迅速に適用する必要があります。
  2. 脆弱性情報の共有
     セキュリティ企業や政府機関など、脆弱性情報を収集・分析している団体があります。これらの団体から提供される脆弱性情報を活用することで、ゼロデイ攻撃に対する対策が可能になります。
  3. ネットワークセグメンテーション
     ネットワークセグメンテーションとは、ネットワークを複数のセグメントに分割することで、攻撃者の攻撃範囲を限定する対策です。攻撃者が一つのセグメントに侵入した場合でも、他のセグメントにはアクセスできなくなります。
  4. ホストベースのセキュリティ対策
     ゼロデイ攻撃に対しては、ホストベースのセキュリティ対策も重要です。マルウェア対策やIDS/IPS、ファイアウォールなどを利用することで、攻撃を検知・防御することができます。
  5. 社員教育
     社員に対して、セキュリティに関する教育を行うことも重要です。社員が悪意のある電子メールやWebページなどに誘導されないよう、適切な教育を行う必要があります。