Wi-Fiのセキュリティ

Wi-Fiのセキュリティ

Wi-Fiのセキュリティには、以下のような技術があります。

  1. WEP(Wired Equivalent Privacy)
     WEPは、初期のWi-Fiセキュリティ技術の一つであり、暗号化にRC4と呼ばれるアルゴリズムを使用しています。しかし、WEPはセキュリティに欠陥があるため、現在では推奨されていません。
  2. WPA(Wi-Fi Protected Access)
     WPAは、WEPの代替として開発された無線LANのセキュリティ技術です。WPAは、TKIP(Temporal Key Integrity Protocol)と呼ばれる暗号化方式を採用し、WEPよりも強固なセキュリティを実現しています。また、WPAでは、AES(Advanced Encryption Standard)と呼ばれる暗号化方式を使用することもできます。
  3. WPA2(Wi-Fi Protected Access II)
     WPA2は、WPAの後継として開発された技術であり、WPA2-PSK(Pre-Shared Key)やWPA2-Enterpriseなどの2種類の方式が存在します。WPA2-PSKは、共有の暗号化キーを使用する方式であり、家庭や小規模なオフィスなどの環境に適しています。一方、WPA2-Enterpriseは、RADIUS(Remote Authentication Dial In User Service)サーバーを使用して個別の認証を行う方式であり、大規模な企業ネットワークなどに適しています。
  4. WPA3(Wi-Fi Protected Access III)
     WPA3は、WPA2の後継として開発された技術であり、2018年に公開されました。WPA3では、暗号化方式がより強固になっており、公開Wi-Fiネットワークでのセキュリティを向上するための機能も追加されています。
  5. EAP(Extensible Authentication Protocol)
     EAPは、無線LANの認証プロトコルの一つであり、WPA2-Enterpriseで使用されます。EAPは、多様な認証方式に対応しており、ID/パスワード認証や証明書認証、スマートカード認証などが可能です。
  6. MACアドレスフィルタリング
     MACアドレスフィルタリングは、無線LANに接続できる端末のMACアドレスを事前に登録しておくことで、不正な端末からの接続を制限する技術です。しかし、MACアドレスは簡単に偽装できるため、完全なセキュリティ対策とはなりません。
  7. SSIDの非表示
     SSIDとは、無線LANのアクセスポイントの名前のことです。SSIDの非表示は、アクセスポイントのSSIDを公開しないことで、不正な端末からの接続を制限する技術です。しかし、SSIDは簡単にスニッフィング(盗聴)されるため、完全なセキュリティ対策とはなりません。
  8. VPN(Virtual Private Network)
     VPNは、インターネットを経由して通信を行う際に、通信内容を暗号化して保護する技術です。VPNを使用することで、公共のWi-Fiネットワークなどでも安全に通信を行うことができます。

 これらの技術を組み合わせて使用することで、より高度なセキュリティを実現することができます。また、常に最新のセキュリティ対策を取り入れ、セキュリティソフトウェアの更新やパスワードの定期的な変更などを行うことも重要です。