ルートブリッジ

ルートブリッジ

 スパニングツリープロトコル(STP)は、ネットワーク内のブリッジやスイッチを接続するリンクの中から、ループを形成するリンクをブロックすることにより、ネットワーク内のループを防止するプロトコルです。STPは、各ブリッジまたはスイッチによって実行され、1つのブリッジがSTPによって選ばれ、そのブリッジがSTPのルートブリッジとなります。

 ルートブリッジは、スパニングツリーの根源となるブリッジであり、スパニングツリー上の全てのパスは、ルートブリッジを介して結ばれます。スパニングツリーにおいて、各ブリッジは、ルートブリッジまでの最短パス(コストが最小)を計算し、そのパスを使用して通信を行います。

ルートブリッジの選択は、以下の手順に従って行われます。

  1. ブリッジIDの決定
     各ブリッジは、ユニークなブリッジIDを持ちます。ブリッジIDは、優先度とMACアドレスによって構成され、優先度が同じ場合はMACアドレスが小さいブリッジが優先されます。
  2. ルートブリッジの選択
     各ブリッジは、ブリッジIDを基にしてルートブリッジを選択します。優先度が同じ場合は、MACアドレスが小さいブリッジがルートブリッジとなります。
  3. ルートポートの決定
    各ブリッジは、ルートブリッジに対する最短パスを計算し、そのパスに沿ってルートポートを決定します。
  4. デザイン化ポートの選択
     各セグメントについて、そのセグメントに接続されたブリッジのうち、最も優先度の高いブリッジがデザイン化ポートを持ちます。デザイン化ポートは、そのセグメントにおける唯一のアクティブなポートとなります。
  5. ブロックポートの決定
    ルートポート以外のポートは、ブロックポートとなります。ブロックポートは、ループを防止するために使用されます。

 ルートブリッジは、ネットワーク内の全てのブリッジやスイッチが互いに連携して構成されるスパニングツリーの根幹を形成するため、選出されます。