論理インタフェース

論理インタフェース

 論理インタフェースは、実際のネットワークインタフェースに対して仮想的なインタフェースを提供することで、ネットワーク機能を分離する技術です。

 論理インタフェースは、通常、同じ物理インタフェースに関連付けられているため、物理インタフェースが接続されているネットワークの帯域幅を共有します。ただし、それぞれが異なるVLAN、IPアドレス、サブネット、またはプロトコルを使用することができます。

 論理インタフェースは、主にルーティングやスイッチングに使用されます。ルーターでは、論理インタフェースを使用して複数の物理インタフェースをグループ化し、1つのロジカルインタフェースを作成して、特定のサブネットやネットワークに対して経路を設定できます。スイッチでは、論理インタフェースを使用して、複数のVLANを設定し、トラフィックをVLAN間でルーティングできます。

 論理インタフェースを使用することにより、物理インタフェースの数を減らすことができます。これにより、コストを削減し、管理性を向上させることができます。また、論理インタフェースは、ネットワークのセキュリティを向上させるために使用されることもあります。たとえば、論理インタフェースを使用して、異なるサブネットに対するトラフィックを制限できます。

論理インタフェースには、以下のような種類があります。

  1. VLANインタフェース
     VLANインタフェースは、1つ以上のVLANに属する仮想インタフェースで、通常はルーターまたはレイヤ3スイッチで設定されます。各VLANに対して1つの論理インタフェースが設定され、ルーティングやACLなどの構成を行うことができます。
  2. ループバックインタフェース
     ループバックインタフェースは、物理インタフェースがない仮想インタフェースで、IPv4アドレスを持ちます。ループバックインタフェースは、ネットワークデバイスに割り当てられたIPアドレスを管理するために使用されます。
  3. サブインタフェース
     サブインタフェースは、1つの物理インタフェースに複数の論理インタフェースを作成することができます。これは、1つの物理インタフェースで複数のVLANをサポートするために使用されます。
  4. トンネルインタフェース
     トンネルインタフェースは、トンネリング技術を使用して、異なるネットワーク間で通信をするための仮想的なインタフェースです。例えば、インターネット経由で異なるオフィス間を接続する場合に使用されます。
  5. VRFインタフェース
     VRF(Virtual Routing and Forwarding)は、論理的に異なる仮想ルーティングテーブルを作成し、それぞれのルーティングテーブルで完全なルーティングテーブルを管理する技術です。VRFインタフェースは、各VRFに属する仮想インタフェースで、VRF内での通信を制御するために使用されます。