リンクローカルマルチキャストアドレス

リンクローカルマルチキャストアドレス

 リンクローカルマルチキャストアドレスとは、IPv6のアドレスの一種で、同一のリンク内の複数のノードに対してマルチキャスト通信を行うために使用されます。

 リンクローカルマルチキャストアドレスは、ff02::1を先頭に持ち、下位ビットが0の場合はすべてのノードに、1の場合はルーターに向けたマルチキャスト通信を表します。例えば、ff02::1:2は、リンクローカルなIPv6アドレスであるff02::1に、下位ビットが2を示すインタフェースIDを付加したもので、同じリンクに接続された全てのルーターに対してマルチキャスト通信を行うことができます。

また、リンクローカルマルチキャストアドレスには、以下のような予約済みのアドレスがあります。

  • ff02::1:全ノード宛て
  • ff02::2:全ルーター宛て
  • ff02::5:OSPFv3用
  • ff02::6:OSPFv3用
  • ff02::9:RIPng用
  • ff02::d:PIM用
  • ff02::16:MLDv2用

これらのアドレスは、IPv6の通信においてよく使用されるアドレスであり、ネットワーク管理やルーティングに使用されます。

 リンクローカルマルチキャストアドレスは、同じリンク(物理的に接続されたネットワーク)内の複数のホストに対してマルチキャスト通信を行うために使用されます。このアドレスは、先頭バイトが「FF」という特殊な値を持ち、残りの23ビットは「0」で埋められます。残りの24ビットはグループを特定するために使用されます。

 リンクローカルマルチキャストアドレスは、IPv4およびIPv6の両方で使用できます。IPv4の場合、リンクローカルマルチキャストアドレスは「224.0.0.0/24」の範囲にあります。IPv6の場合、リンクローカルマルチキャストアドレスは「FF02::/16」の範囲にあります。

 リンクローカルマルチキャストアドレスは、リンク上のすべてのホストに対してマルチキャストメッセージを送信するために使用されます。例えば、IPv6の場合、リンクローカルマルチキャストアドレス「FF02::1」は、リンク上のすべてのノードに宛てられます。また、「FF02::2」は、リンク上のすべてのルーターに宛てられます。