ラック

ラック

 ネットワークラックは、ネットワーク機器を収容するための特別なラックです。これらのラックは、ネットワーク機器の重量とサイズに合わせて設計されており、通常はサーバーラックとは異なる規格に従います。

ネットワークラックには、以下のような特徴があります。

  1. サイズと形状
     ネットワーク機器は一般的にサーバーよりも小型で軽量ですが、ラックの深さが大きくなる傾向があります。これは、ネットワーク機器が通常、前方と後方のアクセスポイントを必要とするためです。また、ネットワークラックは、通常は19インチ幅で、高さは42U(Uはユニットを表す)以下で設計されています。
  2. 通気性
     ネットワーク機器は一般的に、サーバーよりも少ない冷却要件を持ちますが、熱を放散するために通気性が必要です。ネットワークラックには、機器を冷却するために設計されたファンや吸気口があります。
  3. ケーブル管理
     ネットワーク機器は、通常多くのケーブルを必要とします。ネットワークラックには、ケーブルを整理するための専用のケーブル管理システムがあります。
  4. セキュリティ
     ネットワーク機器は、重要なデータやシステムにアクセスするために使用されることがあります。ネットワークラックには、セキュリティを強化するための施錠機能やアクセス制限機能があります。

 ネットワークラックは、データセンターやオフィスのネットワークルームなど、多くの場所で使用されています。ネットワーク機器を保護し、整理するために、ネットワークラックを選択することが重要です。


 また、ネットワークラックにはいくつかの種類があります。一般的な種類としては、開放型のラックと密閉型のラックがあります。開放型のラックは、機器に冷却空気を供給しやすく、メンテナンスもしやすい一方で、ノイズや塵、人為的な操作などによる機器への影響も受けやすいです。一方、密閉型のラックは、よりセキュリティが高く、ダストフリーな環境を保ちやすい一方で、冷却空気の循環が十分でない場合には温度上昇や機器故障の原因となる場合があります。

 さらに、ネットワークラックには、サーバーラックと同様に、スタティックラックとスライドラックがあります。スタティックラックは、固定された位置にある機器を保持するために使用され、スライドラックは、ラック内の機器を前後にスライドさせてアクセスするために使用されます。

 また、ネットワークラックは、ネットワーク機器の性能と正確な設定に重要な役割を果たします。適切に選択されたネットワークラックには、電力管理、熱管理、スペース管理、ケーブル管理、セキュリティ管理などの機能が含まれ、ネットワークシステムの運用・管理において不可欠な役割を担います。