ホワイトリスト

ホワイトリスト

 WAF(Web Application Firewall)におけるホワイトリストは、許可された正当なトラフィックだけがWebアプリケーションに到達するように設定するためのセキュリティ機能です。つまり、あらかじめ許可されたIPアドレスやHTTPメソッド、URLパラメータ、クッキー、ヘッダーなどの情報を指定することで、不正アクセスを遮断し、アプリケーションのセキュリティを強化することができます。

ホワイトリストは、次のような特徴を持ちます。

  1. 厳密なトラフィック制御
     ホワイトリストは、許可された正当なトラフィックのみを通過させるため、不正アクセスによる攻撃を防止することができます。また、不要なトラフィックをブロックすることによって、帯域幅を節約することもできます。
  2. 精度が高いセキュリティ対策
     ホワイトリストには、あらかじめ許可された正当なトラフィックだけが通過するため、攻撃者による脆弱性の悪用を防止することができます。また、精度が高いため、誤検知や誤遮断のリスクを最小限に抑えることができます。
  3. 運用コストが低い
     ホワイトリストには、許可された正当なトラフィックだけを設定するため、運用コストが比較的低いという利点があります。また、運用初期には設定が面倒な場合もありますが、一度設定すれば、運用上のトラブルが少なくなるため、長期的に見ると効果的な対策となります。
  4. 柔軟性が低い
     ホワイトリストは、あらかじめ許可された正当なトラフィックだけが通過するため、柔軟性が低いという欠点があります。すなわち、許可されていないトラフィックがある場合、アプリケーションへのアクセスが遮断される可能性があるため、設定には細心の注意が必要です。

 以上のように、WAFにおけるホワイトリストは、正当なトラフィックだけがWebアプリケーションに到達するよう設定することで、セキュリティを強化することができます。ただし、ホワイトリストを設定する場合、あくまでも参考情報として利用することが重要です。攻撃者は、IPアドレスやHTTPメソッド、URLパラメータ、クッキー、ヘッダーなどを偽装することができるため、ホワイトリストだけで完全なセキュリティを確保することはできません。必要に応じて、WAFは、その他のセキュリティ対策(たとえば、攻撃パターンの検知や不正アクセスのブロックなど)を組み合わせて使用することが望ましいです。