マルチホーミング

マルチホーミング

マルチホーミングは、複数のISP(インターネットサービスプロバイダ)を利用して、インターネットへの接続を確保する技術です。複数のISPを使用することで、一つのISPに障害が発生した場合でも、他のISPを利用することでインターネットへの接続を維持することができます。また、複数のISPを利用することで、負荷分散や冗長化を行うこともできます。

 具体的には、マルチホーミングを実現するためには、複数のISPから回線を契約し、それぞれの回線に異なるIPアドレスを割り当てます。そして、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器を使って、それらの回線を結合します。このとき、結合する回線の帯域幅や接続プロトコルなどを統一する必要があります。

 マルチホーミングを実現する場合、ISPが提供する回線を複数契約する必要があるため、費用がかかることがデメリットとして挙げられます。また、複数のISPを利用するため、トラブルシューティングが複雑になる場合があります。

 一方で、マルチホーミングによってインターネットへの接続が冗長化されるため、インターネットに接続するネットワークの信頼性が向上することや、複数のISPを使うことで負荷分散が実現され、帯域幅を確保することができるというメリットがあります。また、特定のISPに依存しないため、競争的な価格設定がされているISPを選ぶことができるという利点もあります。

 マルチホーミングを実現するためには、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器を使って、複数のISPから提供される回線を結合します。このとき、ルーティングプロトコルを使用することで、ネットワークの負荷分散や障害時の切り替えなどを自動化することができます。

 具体的には、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器には、複数のインターフェースがあります。それぞれのインターフェースに、異なるISPから提供される回線を接続します。そして、ルーティングプロトコルを設定し、複数のISPから提供される回線を同時に利用するようにします。これにより、ネットワークの負荷分散や障害時の切り替えなどを自動化することができます。

一般的に、マルチホーミングには以下のようなタイプがあります。

  • Active-Active型
    複数のISPから提供される回線をすべて同時に利用し、負荷分散を実現する方式です。
  • Active-Standby型
     複数のISPから提供される回線のうち、1つの回線をアクティブに利用し、他の回線をスタンバイ状態にしておく方式です。アクティブに利用している回線に障害が発生した場合には、スタンバイ状態にしていた他の回線に自動的に切り替えることができます。

 また、マルチホーミングを実現するためには、ISPから提供される回線の帯域幅や接続プロトコルなどを統一する必要があります。加えて、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器を使って、複数のISPから提供される回線を結合するための技術についても理解する必要があります。