ELBのヘルスチェック

ELBのヘルスチェック
AWSのElastic Load Balancer(ELB)は、アプリケーションの可用性を確保するためにヘルスチェックを提供しています。ELBのヘルスチェックは、アプリケーションが正常に機能しているかどうかを定期的に監視し、必要に応じてインスタンスへのトラフィックを調整することができます。
以下にELBのヘルスチェックの詳細を説明します。
- ヘルスチェックの種類
ELBのヘルスチェックには、以下の2つの種類があります。
- EC2ヘルスチェック
Amazon EC2インスタンスによって実行されるアプリケーションのヘルスチェックです。 - ELBヘルスチェック
ELBによって実行されるアプリケーションのヘルスチェックです。
- ヘルスチェックの設定
ELBのヘルスチェックを設定するには、以下の要素を指定する必要があります。
- ヘルスチェックプロトコル
ヘルスチェックに使用されるプロトコル(HTTP、HTTPS、TCP、SSL)を指定します。 - ヘルスチェックポート
ヘルスチェックに使用されるポート番号を指定します。 - ヘルスチェックパス
HTTPまたはHTTPSヘルスチェックの場合に使用されるパスを指定します。 - ヘルスチェックタイムアウト
ヘルスチェックが失敗した場合に待機する時間を指定します。 - ヘルスチェック間隔
連続するヘルスチェックの間隔を指定します。 - ヘルスチェック失敗回数
失敗と見なされるヘルスチェックの回数を指定します。 - ヘルスチェック成功回数
成功と見なされるヘルスチェックの回数を指定します。
- ヘルスチェックの結果
ELBのヘルスチェックは、インスタンスの状態を確認し、次のいずれかの状態を返します。
- 正常
インスタンスが正常に機能していることを示します。 - 不正常
インスタンスが正常に機能していないことを示します。 - 未定義
インスタンスが存在しない場合、またはヘルスチェックが設定されていない場合に返されます。
- ヘルスチェックによるアクション
ELBのヘルスチェックは、インスタンスの状態に基づいて、以下のアクションを実行することができます。
- トラフィックの調整
正常に機能しているインスタンスにトラフィックを送信し、不正常なインスタンスにはトラフィックを送信しないようにします。 - インスタンスの再起動
ヘルスチェックが失敗した場合、自動的にインスタンスを再起動するように設定することもできます。 - インスタンスの自動置換
不正常なインスタンスを自動的に置換するように設定することもできます。 - カスタムアクションの実行
不正常なインスタンスに対して、カスタムアクションを実行するように設定することもできます。
ELBのヘルスチェックは、アプリケーションの可用性を高めるために重要な機能であり、正確な設定と監視が必要です。設定に関しては、アプリケーションに最適な設定を検討し、監視に関しては、ヘルスチェックの結果を定期的に確認して必要なアクションを実行することが重要です。
ELBのヘルスチェックは、以下のような状況で役立ちます。
- インスタンスの負荷分散
ELBは、複数のインスタンスにトラフィックを分散することができます。ヘルスチェックにより、正常に機能しているインスタンスにトラフィックを送信することができます。 - アプリケーションの可用性
ヘルスチェックは、アプリケーションが正常に動作しているかどうかを定期的にチェックするため、アプリケーションの可用性を高めることができます。 - インスタンスの管理
ヘルスチェックは、不正常なインスタンスを自動的に検出し、対処することができるため、インスタンスの管理を簡単にすることができます。
ただし、ヘルスチェックを適切に設定しない場合、誤検知や誤検出が発生する可能性があります。例えば、アプリケーションが高負荷の状態である場合、一時的にヘルスチェックが失敗することがあります。そのため、正確な設定と監視が重要です。