プリアンブル

プリアンブル

 イーサネットヘッダには、情報を送信する前に必要な情報を含んでいます。その中に、プリアンブルと呼ばれるフィールドがあります。

 プリアンブルは、送信側と受信側の通信速度を合わせるためのシンクロナイズのための情報を含んでいます。具体的には、8バイトのパターン(10101010)が7回続いた後、1バイトのパターン(10101011)が1回現れるという構成になっています。これによって、通信速度を合わせ、正確なデータの転送が行えるようになっています。

 また、プリアンブルは、データフレームの始まりを示すマークとしても機能します。イーサネットは、コリジョンを避けるために、CSMA/CDと呼ばれるアルゴリズムを使用しています。このアルゴリズムでは、複数のノードが同時にデータを送信する場合に、データが衝突することがあります。プリアンブルがあることで、データフレームの始まりを明確に示し、コリジョンを回避することができます。

 プリアンブルは、イーサネットフレームの先頭に配置されています。具体的には、7バイトの10101010パターンの後に、1バイトの10101011パターンが続きます。この合計8バイトがプリアンブルであり、イーサネットフレームのデータ部分の前に配置されます。

 なお、イーサネットフレームの先頭にあるプリアンブルに続いて、スタートフレーム・デリミタ(SFD)が配置されます。SFDは、プリアンブルが終わったことを示すために使用されます。SFDは1バイトのパターン(10101011)で構成されており、プリアンブルとSFDを合わせた合計9バイトが、イーサネットフレームの先頭部分を構成します。

 プリアンブルとSFDは、イーサネットフレームのデータ部分を囲むヘッダーの一部であり、通信速度の同期やコリジョンの回避に必要不可欠な情報です。このため、これらの情報が欠落すると、通信が正しく行われない場合があります。