負荷分散装置

負荷分散装置

 ネットワーク負荷分散装置は、ネットワークトラフィックを複数のサーバーに分散させるための装置です。これにより、負荷の高いサーバーに対してトラフィックを分散することができます。

 負荷分散装置は、レイヤー4負荷分散装置とレイヤー7負荷分散装置の2種類があります。レイヤー4負荷分散装置は、IPアドレスやポート番号を利用して負荷分散を行い、レイヤー7負荷分散装置は、アプリケーション層の情報を利用して負荷分散を行います。

負荷分散装置の主な機能は以下の通りです。

  1. トラフィックの監視と分散 負荷分散装置は、トラフィックを監視し、負荷の高いサーバーに対してトラフィックを分散することで、サーバーの負荷を分散します。この際、負荷分散のアルゴリズムによって、分散方法が異なります。
  2. ヘルスチェック 負荷分散装置は、サーバーの動作状況を定期的に監視し、異常があればトラフィックを分散しないようにします。この機能により、トラフィックの配分が正確に行われ、高い可用性を実現することができます。
  3. SSLオフロード 負荷分散装置は、SSL通信を受け取って復号化し、クライアントに送信することで、サーバーの負荷を軽減することができます。
  4. セッション保持 負荷分散装置は、同じクライアントからのリクエストが同じサーバーに送信されるようにセッションを保持することができます。これにより、セッション情報を共有するアプリケーションでの正常な動作が保証されます。
  5. 冗長化 負荷分散装置は、複数の装置を利用して冗長化を行うことができます。1台の装置が故障しても、他の装置がトラフィックを処理することができるため、高い可用性を実現することができます。

 以上が、負荷分負荷分散装置は、大量のトラフィックを処理し、複数のサーバーに負荷を分散するために使用されます。負荷分散装置は、一般的にアプリケーション配信コントローラー(ADC)とも呼ばれ、リバースプロキシ、ロードバランサー、アプリケーションデリバリーコントローラー(ADC)などの名称でも知られています。

 負荷分散装置は、複数のサーバーにトラフィックを分散するために、いくつかの負荷分散アルゴリズムを使用します。これにより、トラフィックがより均等に分散され、ネットワークのパフォーマンスが向上します。負荷分散装置には、次のような機能があります。

  • 健康状態チェック:負荷分散装置は、各サーバーの状態を監視し、正常に機能している場合はトラフィックを分散します。一方、障害が発生した場合は、負荷分散装置はそのサーバーからトラフィックを外し、残りのサーバーにトラフィックを分散します。
  • セッションアフィニティ:負荷分散装置は、同じユーザーのトラフィックを同じサーバーにルーティングすることができます。これは、Webアプリケーションやオンラインゲームなどの場合に重要です。
  • SSLオフロード:負荷分散装置は、暗号化されたトラフィックを受け取り、解読して処理し、再度暗号化してサーバーに送信することができます。これにより、サーバーの処理負荷が軽減されます。

 負荷分散装置には、物理的なハードウェア装置と仮想アプライアンスの2種類があります。仮想アプライアンスは、一般的にクラウド環境で使用されることが多く、物理的な装置よりも柔軟性が高く、コスト効率が良いとされています。