ブリッジID
ブリッジID
STPでは、ブリッジ間でBPDUを交換することにより、ネットワーク内での自身の位置を理解し、最適なパスを決定することができます。BPDUには、ブリッジのIDが含まれており、このIDは、ルートブリッジを決定するために使用されます。
ブリッジIDは、以下の2つの値で構成されています。
- ブリッジプライオリティ
- MACアドレス
ブリッジプライオリティは、ブリッジが優先的に選ばれるかどうかを決定するための値であり、0〜65535の範囲で指定されます。プライオリティが低いほど優先度が高く、優先的に選択されます。
MACアドレスは、ブリッジの物理アドレスであり、各ブリッジの一意の識別子となります。MACアドレスは、48ビットの値で構成され、通常は製造元によってハードウェアに割り当てられた固定のアドレスです。
ブリッジIDは、ブリッジがルートブリッジになるかどうかを決定するために使用されます。ルートブリッジは、ネットワーク内のすべてのブリッジの最適なパスを決定するために使用されます。ルートブリッジは、ブリッジIDが最も低いブリッジとなります。したがって、ブリッジIDを設定することにより、ブリッジがネットワーク内での位置を理解し、最適なパスを決定することができます。
STPでは、ブリッジIDに基づいてルートブリッジが選出され、その後、すべてのブリッジは最短パス木を形成するためにポートをブロックまたは転送します。
各ブリッジは、BPDUメッセージを定期的に送信し、ネットワーク内の他のブリッジと通信します。これにより、各ブリッジは、隣接するブリッジのブリッジID、ルートブリッジID、およびその他の重要な情報を把握することができます。
スパニングツリープロトコルでは、BPDUメッセージが以下の情報を含むことができます。
- ルートブリッジID:現在のルートブリッジのID
- ルートパスコスト:各ブリッジ間の最短パスのコスト
- ブリッジID:送信元ブリッジのID
- ポートID:送信元ブリッジのポートID
- タイムスタンプ:BPDUの送信時刻
ブリッジIDは、STPにおいて最も重要なパラメータの1つであり、ネットワーク内でのブリッジの位置を決定するために使用されます。したがって、STPの設定においては、ブリッジIDを適切に設定することが重要です。