パリティ

パリティ

 ネットワークのパリティ (Network parity) は、データのエラーチェックに使用される方法の1つです。通常、データを送信するとき、送信元から送信先までの間でデータの誤りが発生する可能性があります。このようなエラーを検出するために、パリティビットと呼ばれる1ビットのエラーチェックビットをデータに追加します。

 パリティビットを追加する方法には、偶数パリティと奇数パリティの2つがあります。偶数パリティは、送信するデータに含まれる1のビット数が偶数になるようにパリティビットを設定します。奇数パリティは、送信するデータに含まれる1のビット数が奇数になるようにパリティビットを設定します。例えば、4ビットのデータ0101に対して、偶数パリティを使用する場合、パリティビットとして0が追加され、送信するデータは01010になります。

 受信側は、送信されたデータとパリティビットを比較し、エラーチェックを行います。偶数パリティの場合、送信されたデータに含まれる1のビット数が偶数でない場合、エラーが検出されます。奇数パリティの場合、送信されたデータに含まれる1のビット数が奇数でない場合、エラーが検出されます。

 ネットワークのパリティは、比較的簡単なエラーチェック方法であり、単一ビットエラーを検出できますが、複数ビットエラーを検出することはできません。また、パリティビットを追加することにより、データのサイズが増大するため、データ転送やストレージにより多くのメモリが必要になります。そのため、現代のコンピューターシステムでは、より効率的なエラー検出および修正手法が広く使用されています。

 例えば、CRC (Cyclic Redundancy Check) やハミング符号などが挙げられます。CRCは、データを多項式として表現し、剰余を使用してエラーチェックを行う方法です。ハミング符号は、データに冗長ビットを追加し、単一ビットエラーを検出および修正することができます。これらの手法は、ネットワークの通信において広く使用されています。

 また、パリティビットを使用したエラーチェックは、ハードウェアレベルのエラーチェックにも使用されます。例えば、メモリに保存されたデータのエラーチェックに使用される ECC (Error-Correcting Code) と呼ばれる技術があります。ECCは、パリティビットを拡張し、複数ビットエラーを検出および修正することができます。

 総じて、ネットワークのパリティは、簡単なエラーチェック手法の1つですが、単一ビットエラーの検出に役立ちます。ただし、より高度なエラーチェックが必要な場合は、より複雑な手法を使用することが推奨されます。