パスアトリビュート
パスアトリビュート
BGP(Border Gateway Protocol)は、インターネットで使用されるルーティングプロトコルの一つで、異なるAS(Autonomous System)間での経路情報を交換するために使用されます。BGPでは、AS内での経路選択において、多くの情報が考慮されます。その中でも、BGPのパスアトリビュートは、BGPが他のルーティングプロトコルと異なる主要な特徴の一つです。
BGPのパスアトリビュートは、BGPがルーティング情報を伝達する際に、その情報に付加されるメタデータのことです。BGPは、AS間での経路情報を交換する際に、異なるパスアトリビュートを使用して、経路の属性や特性を伝達します。以下に、代表的なBGPのパスアトリビュートをいくつか紹介します。
- AS_PATH
経路の通過したAS番号を示す属性です。これにより、ルーティングループを回避することができます。 - NEXT_HOP
次にルーティングするノードのIPアドレスを示す属性です。これにより、経路選択において、BGPルーターが経由する次のホップを選択することができます。 - ORIGIN
経路情報の生成元を示す属性です。経路情報の生成元が、手動的に構成されたものか、あるいは自動的に生成されたものかを示します。 - LOCAL_PREF
自律システム内での経路選択の優先度を示す属性です。この属性は、同一AS内で異なるルーター間での経路選択に使用されます。 - COMMUNITY
オプションの属性であり、ルーターのグループに関する情報を伝達するために使用されます。この属性を使用することで、特定のグループに対して、経路情報をフィルタリングすることができます。
BGPのパスアトリビュートは、BGPがAS間でのルーティングを正確かつ柔軟に行うために重要な役割を果たしています。BGPを使用することで、グローバルなインターネットにおける経路選択を最適化することができます。