パスコスト

パスコスト

 スパニングツリープロトコル(STP)は、複数のスイッチが接続されたネットワークにおいて、ループを防止するために使用されるプロトコルです。STPでは、複数のパスが存在する場合に、最適なパスを選択してネットワーク上での転送を行います。そのために、各リンクにパスコストという値を割り当て、コストの低いパスを優先的に選択します。

 パスコストは、スイッチ間のリンクの帯域幅に基づいて計算されます。一般的には、帯域幅が大きいリンクほどコストが低くなります。以下に、一般的な帯域幅とその対応するSTPのパスコストを示します。

  • 10 Mbps:パスコスト = 100
  • 100 Mbps:パスコスト = 19
  • 1 Gbps:パスコスト = 4
  • 10 Gbps:パスコスト = 2
  • 40 Gbps:パスコスト = 1
  • 100 Gbps:パスコスト = 1

 STPでは、各スイッチがルートブリッジを選択し、そのルートブリッジからの最短パスを計算することで、ループを防止します。パスコストは、この計算に使用される重要な要素であり、適切に設定することで、ネットワークの性能を最適化することができます。

 STPでは、ルートブリッジが選択された後、各スイッチはルートブリッジに対する最短パスを計算します。このとき、各リンクのパスコストが使用されます。最短パスは、ルートブリッジへのコストが最小になる経路になります。