ネットワーク層

ネットワーク層

 ネットワーク層は、OSI参照モデルにおいて第3層に位置する層であり、ネットワーク上のノード間の通信を制御する役割を持っています。具体的には、パケットのルーティング、ネットワーク上の論理的なアドレス指定、フロー制御、エラー制御などを担当しています。

 ネットワーク層においては、パケットにヘッダー情報を付加することで通信の制御を行います。主なヘッダー情報には、送信元アドレス、宛先アドレス、プロトコル、TTL(Time To Live)などがあります。

 また、ネットワーク層には、ルーティングプロトコルが存在します。ルーティングプロトコルは、ネットワーク上のノード間の最適なルートを決定するために使用されます。一般的なルーティングプロトコルには、OSPF(Open Shortest Path First)、BGP(Border Gateway Protocol)、RIP(Routing Information Protocol)などがあります。

 ネットワーク層で使用される代表的なプロトコルには、IP(Internet Protocol)があります。IPは、パケット交換方式のネットワークにおいて、パケットを宛先ノードまで転送するために使用されます。IPv4とIPv6が存在し、IPv4は32ビットアドレス、IPv6は128ビットアドレスを使用します。

 ネットワーク層では、データリンク層から受け取ったフレームを受信し、宛先アドレスを確認して次に転送すべき宛先を決定します。次に、転送すべきパスを決定し、次のネットワークへと転送します。これを繰り返すことで、最終的にパケットは宛先ノードに到達します。

 ネットワーク層は、インターネットにおいても重要な役割を果たしています。インターネットでは、パケット交換方式のネットワークを採用しており、パケットの転送を行うためにIPプロトコルを使用しています。したがって、ネットワーク層は、インターネットをはじめとするネットワークにおいて重要な役割を担っています。