ネットワークインターフェイス層

ネットワークインターフェイス層

 ネットワークインターフェイス層は、TCP/IPモデルの第2層で、物理的なネットワーク接続を処理する役割を持ちます。この層は、データリンク層とも呼ばれます。

 ネットワークインターフェイス層は、ネットワーク上の各ノードを一意に識別するために、MACアドレスを使用します。MACアドレスは、ネットワークインターフェイスに割り当てられた固有の識別子であり、48ビットの長さを持ちます。MACアドレスは、ネットワーク上の通信に使用されます。

 ネットワークインターフェイス層は、データをフレームと呼ばれる単位に分割し、ネットワーク上を送信します。フレームには、送信元と宛先のMACアドレスが含まれます。フレームは、ネットワーク上を中継するネットワーク機器(スイッチ、ルータなど)によって受信され、送信先MACアドレスが一致するノードに配信されます。

 ネットワークインターフェイス層には、イーサネットやトークンリングなど、さまざまなプロトコルがあります。これらのプロトコルには、フレームのフォーマットや転送方法などが定義されています。

 ネットワークインターフェイス層には、物理層で送受信されたビット列をフレームに変換する役割があります。このフレームには、ヘッダーとトレーラーが含まれています。

 ヘッダーには、送信元のMACアドレス、宛先のMACアドレス、プロトコルの種類などが含まれます。一方、トレーラーには、フレームのエラー検出やフロー制御に必要な情報が含まれます。

 また、ネットワークインターフェイス層では、複数のネットワークインターフェースを使って複数のネットワークに接続することができます。この場合、ネットワークインターフェース層は、どのインターフェースを使ってどのネットワークにパケットを送信するかを決定します。この決定は、ルーティングプロトコルによって行われます。

 さらに、ネットワークインターフェイス層では、転送速度や通信方法など、ネットワークインターフェースの性能を制御するための機能も提供されます。たとえば、イーサネットインターフェースでは、自動交換機能(Auto-Negotiation)を使って、対向のインターフェイスと最適な通信速度や通信方法を自動的に選択することができます。