バースト誤り

バースト誤り

 バースト誤り(Burst Error)とは、データ通信において、一定期間内に複数のビット誤りが集中して発生することを指します。バースト誤りが発生すると、受信側で正しくデータを復元できない場合があります。

バースト誤りは、主に以下の2つの原因で発生します。

  1. 伝送路のノイズや干渉
  2. 伝送路の非均一性(例えば、マルチパス伝搬による反射波の影響など)

 特に、伝送路の非均一性が原因となるバースト誤りは、伝送路の特性によって生じることが多く、時間的に集中して発生することが特徴的です。

 バースト誤りは、単一のビット誤りよりも復元が難しいため、エラー訂正符号の設計や誤り訂正技術の改善が求められます。また、バースト誤りを検出するための専用の誤り検出符号(BCH符号など)もあります。

バースト誤りが発生すると、受信側で正しくデータを復元できない場合があります。これは、エラー訂正符号が単一のビット誤りに対して効果的であるためですが、バースト誤りに対しては十分な効果を発揮できない場合があります。そのため、バースト誤りに対するエラー訂正符号の設計には、バースト誤りの発生パターンを考慮に入れる必要があります。

 また、誤り訂正技術の改善により、バースト誤りの復元性能は向上しています。例えば、Turbo符号やLDPC符号といった、高度な誤り訂正技術を用いることで、バースト誤りの復元性能を向上させることができます。

 最近では、無線通信においても高速・大容量化が進んでおり、バースト誤りに対する対策はますます重要になっています。そのため、エラー訂正符号や誤り訂正技術の改善に加えて、伝送路の特性を正確に把握し、伝送路の均一性を保つための工夫が求められます。