シンクライアント

シンクライアント

 シンクライアント(Thin Client)とは、ネットワークを介してサーバー上で動作するアプリケーションやデスクトップを利用するための端末のことを指します。一般的に、シンクライアントは、処理能力の低いCPUや少量のメモリ、ストレージのみを搭載し、ユーザーが操作するアプリケーションやデータは、サーバー側で処理されます。

シンクライアントは、次のような特徴を持ちます。

  1. セキュリティが強化される: シンクライアントは、サーバー上でデータやアプリケーションを処理するため、端末側にはほとんどデータが保存されず、機密性の高い情報が漏えいするリスクを低減することができます。
  2. メンテナンスが容易になる: シンクライアントは、中央集中的に管理することができるため、アプリケーションの配布やアップデート、バックアップ、セキュリティの設定など、管理作業が簡素化されます。
  3. ライセンスの削減: シンクライアントでは、サーバー上でアプリケーションを処理するため、クライアント側にアプリケーションのライセンスをインストールする必要がありません。そのため、ライセンス費用を削減することができます。
  4. 高い拡張性: シンクライアントは、クライアント側のハードウェアに依存することがないため、新しいアプリケーションやデータの処理に対応するために、サーバー側のハードウェアを拡張することで対応することができます。

 ただし、シンクライアントを導入するには、ネットワーク上の帯域幅や遅延など、ネットワーク環境の問題に対応する必要があります。また、サーバー側のハードウェアやソフトウェア、セキュリティの設定に対する知識や技術が必要となります。