サンプリング周波数

サンプリング周波数

 サンプリング周波数(Sampling frequency)は、アナログ信号をデジタル信号に変換する際に使用される周波数のことを指します。アナログ信号は連続した波形を持つ信号であり、一方、デジタル信号は離散化された値をもつ信号です。アナログ信号をデジタル信号に変換する際には、アナログ信号を定期的にサンプリングしてデジタル信号に変換する必要があります。

 サンプリング周波数は、アナログ信号の最高周波数成分の2倍以上の値で設定する必要があります。これは、ナイキストの定理に基づくもので、アナログ信号を完全に復元するためには、サンプリング周波数が最高周波数成分の2倍以上である必要があるという定理です。例えば、最高周波数成分が10kHzの場合、サンプリング周波数は20kHz以上である必要があります。

 サンプリング周波数が十分に高くない場合、アナログ信号がデジタル信号に変換される際に情報の欠落が発生し、正確な情報が得られなくなります。一方で、サンプリング周波数が高すぎると、データ量が増大し、処理時間が長くなるという問題が発生するため、適切なサンプリング周波数の選択が重要です。