自動ネゴシエーション

自動ネゴシエーション

　自動ネゴシエーション（Auto-Negotiation）は、Ethernetなどのネットワーク接続において、デバイス同士が相互に通信できる最適な通信方式を自動的に選択するためのプロトコルです。自動ネゴシエーションにより、ネットワーク接続の最適化が可能になり、通信速度や通信方式に関する問題を解決することができます。

　自動ネゴシエーションは、物理層において動作するプロトコルであり、IEEE 802.3u規格に準拠しています。自動ネゴシエーションに対応したデバイスは、初期化時に自動的に相互に通信可能な最適な通信方式を選択します。通信方式には、通信速度（10 Mbps、100 Mbps、1 Gbpsなど）やデュプレックスモード（半二重、全二重など）が含まれます。

　自動ネゴシエーションにより、ネットワーク接続における通信速度や通信方式の不一致を回避することができます。例えば、異なる通信方式を持つ2つのデバイスが接続された場合、自動ネゴシエーションにより、両方のデバイスが共通の通信方式を選択することができます。また、自動ネゴシエーションに対応したデバイス同士で接続された場合でも、手動で通信速度やデュプレックスモードを設定する必要がなくなります。

　自動ネゴシエーションは、ネットワーク接続の信頼性を向上させ、接続作業の簡素化に役立ちます。しかし、自動ネゴシエーションが正しく動作しない場合、通信速度や通信方式の不一致が発生することがあります。そのため、自動ネゴシエーションに対応したデバイスを使用する場合でも、適切な設定やテストを行うことが重要です。