キャッシュ

キャッシュ

 ネットワークにおけるキャッシュとは、よくアクセスされるデータや情報を一時的に保存する仕組みのことを指します。キャッシュは、サーバーとクライアントの間に置かれ、データをキャッシュすることで、同じデータに再度アクセスする際の通信回数を減らすことができます。これにより、データの取得速度を高速化し、通信負荷を軽減することができます。

 一般的に、Webブラウザはキャッシュを使用して、ウェブサイトの画像やスタイルシートなどの静的なコンテンツを保存し、再度アクセスする際に再ダウンロードする必要がなくなるようにします。また、DNSサーバーは、よくアクセスされるドメイン名とIPアドレスのペアをキャッシュして、再度アクセスする際に再度問い合わせをする必要を減らすことができます。

 ただし、キャッシュは常に最新のデータを提供するわけではありません。キャッシュされたデータが更新された場合、キャッシュに保存されている古いデータを提供してしまうことがあります。この問題を解決するために、キャッシュには有効期限が設定されており、期限が切れたデータは削除されます。

 キャッシュは、ネットワーク性能の向上に大きく貢献する反面、セキュリティ上の問題も引き起こすことがあります。たとえば、攻撃者がキャッシュに格納されたデータを取得することで、個人情報などの機密情報が漏洩する可能性があります。このため、セキュリティを強化するために、キャッシュの暗号化や認証、不正アクセスを検知する機能などが導入されています。