仮想化

仮想化

 ネットワーク仮想化とは、複数の物理的なネットワークを仮想的に統合し、1つの大きなネットワークとして見せかける技術です。これにより、物理的なネットワークの制限を回避して、柔軟かつ効率的なネットワークの運用が可能になります。

ネットワーク仮想化は、主に次のような技術によって実現されます。

  1. 仮想LAN(VLAN):物理的なLANを仮想的なLANに分割する技術で、異なるVLAN同士は物理的に分離されているため、異なるネットワーク同士が混在していても、通信ができるようになります。
  2. 仮想プライベートネットワーク(VPN):インターネットを利用した安全な通信を実現する技術で、インターネット上で暗号化されたトンネルを構築することで、VPNに接続した端末同士が、物理的に分離されたネットワーク上にあるかのように通信できるようになります。
  3. ソフトウェア定義ネットワーク(SDN):ネットワークの制御をソフトウェアで実現する技術で、ハードウェアによるネットワーク機器の制御ではなく、ソフトウェアによる柔軟かつ効率的なネットワークの運用が可能になります。
  4. 仮想ネットワークファンクション(VNF):仮想化されたネットワーク機能で、ファイアウォールやルーター、負荷分散器など、従来は物理的な機器で実現されていたネットワーク機能を、ソフトウェアで実現することができます。

 ネットワーク仮想化によって、物理的な制限を超えてネットワークの柔軟かつ効率的な運用が可能になるため、今後ますます重要な技術となっていくことが予想されます。