仮想デスクトップ基盤

仮想デスクトップ基盤

 仮想デスクトップ基盤 (Virtual Desktop Infrastructure, VDI) は、従来のデスクトップ環境を仮想化する技術です。VDIは、仮想マシン(VM)上にオペレーティングシステムを実行し、ネットワーク経由でクライアント端末からアクセスできるようにします。VDIは、セキュリティ、可用性、管理の面で利点があります。

 VDIの主な構成要素には、ハイパーバイザー、VM、仮想デスクトッププール、デスクトップ配信コントローラー、ストレージ、ネットワーク、クライアントデバイスが含まれます。ハイパーバイザーは、ホストマシン上でVMを実行するためのプラットフォームであり、VMは、それぞれのユーザーに割り当てられた独自のデスクトップ環境を提供します。仮想デスクトッププールは、同様の構成を持つVMのグループであり、デスクトップ配信コントローラーは、VDI環境を管理するための中央の制御ポイントです。ストレージとネットワークは、VDI環境に必要なリソースを提供するために使用され、クライアントデバイスは、VDI環境にアクセスするためのエンドポイントです。

 VDIは、セキュリティ、可用性、管理の面で多くの利点があります。セキュリティ上の利点としては、ユーザーのデスクトップ環境が中央で管理されるため、データ漏洩やウイルス感染のリスクが低くなることが挙げられます。可用性の面では、ハードウェアの故障やメンテナンスなどが発生しても、VDIは柔軟性が高く、ユーザーに影響を与えずに継続的なサービスを提供することができます。また、VDIは、デスクトップ環境を中央で管理するため、管理作業が効率的になり、コスト削減につながるという利点もあります。