アペンドトークン方式

アペンドトークン方式

 アペンドトークン方式(Append Token)は、ネットワークにおけるデータ転送の方式の一つです。この方式では、データを転送する前に、先頭にトークン(特別な識別子)を追加し、データが終わるとトークンを再度追加することで、次のノードにデータが送信されることを示します。このトークンを受け取ったノードは、自身が処理するデータが存在する場合はトークンを削除し、データを処理します。トークンを持っていないノードは、トークンが回ってくるまで待機します。

 アペンドトークン方式は、トークンリング方式に代わる方式として開発されました。トークンリング方式は、データ送信のためにトークンが必要で、ネットワーク上をトークンが巡回することでデータが転送されます。しかし、トークンリング方式ではトークンの遅延が発生するとネットワーク全体が停止してしまうリスクがあります。アペンドトークン方式は、このリスクを軽減します。

 アペンドトークン方式は、データ転送の信頼性を確保しながら、ネットワークのスループットを最大化することができます。また、トークンが遅延するという問題が少ないため、信頼性も高いです。しかし、ネットワークの帯域幅を最大限に活用するためには、十分な数のデータがある場合にのみ効果を発揮するため、小規模なネットワークには適していません。