VRID

VRID

 VRID(Virtual Router ID)は、仮想ルーターの識別子であり、VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)において使用されます。VRRPは、複数のルーターを仮想的にひとつのルーターとして扱い、冗長化を実現するためのプロトコルです。冗長化されたルーターが故障した場合、他のルーターが自動的に代替となり、ネットワークの可用性を維持することができます。

 VRIDは、VRRPで仮想ルーターを識別するためのIDであり、同じVRRPドメイン内においては、異なるVRIDを持つ複数の仮想ルーターを設置することができます。VRRPでは、仮想ルーターごとに優先度を設定することができ、最高優先度を持つ仮想ルーターが仮想IPアドレスを保持することができます。また、仮想ルーター間で通信を行うために、仮想ルーターのMACアドレスが仮想MACアドレスとして割り当てられます。

 VRIDは、VRRPを使用することで、ネットワークの可用性を高めることができます。例えば、複数のルーターを冗長化して、インターネット接続を確保する場合などに使用されます。また、仮想ルーターの移行や、ルーターの故障時の自動切り替えなど、ネットワークの管理や運用において重要な役割を果たします。