VLSM

VLSM

 VLSM(Variable Length Subnet Masking、可変長サブネットマスキング)は、IPアドレスのサブネット化をより効率的に行うための技術です。VLSMでは、ネットワークアドレスをより小さなサブネットに分割することができ、必要なホスト数に合わせて各サブネットのサイズを調整することができます。

 通常のサブネットマスクでは、IPアドレスをサブネット化する際に、すべてのサブネットで同じサブネットマスクを使用します。これに対して、VLSMでは、必要なだけネットワーク部分のビットをサブネット部分に割り当てることができます。このため、異なるサイズのサブネットを同一のネットワーク内に作成することができ、より効率的なIPアドレスの利用が可能になります。

 例えば、クラスBネットワークである192.168.0.0/16をVLSMでサブネット化する場合を考えます。通常のサブネットマスクでは、このネットワークを16個のサブネットに分割する場合、各サブネットのホスト数を均等に分割する必要があります。しかし、VLSMを使用する場合、必要なサブネットのホスト数に応じて、各サブネットのサイズを調整することができます。例えば、1つのサブネットに10台、別のサブネットに30台のホストを割り当てることができます。

 VLSMは、大規模なネットワークでIPアドレスをより効率的に利用するために使用されます。VLSMを使用することで、ネットワークの管理が容易になり、IPアドレスの消費を最小限に抑えることができます。