SQLインジェクション
SQLインジェクション
SQLインジェクションは、Webアプリケーションやデータベースシステムに対する攻撃手法の1つで、悪意のあるユーザーがデータベースに不正なクエリを送信し、データの盗み出し、改ざん、削除などの攻撃を行うことができます。
SQLインジェクション攻撃は、Webアプリケーションに対する入力フォームやURLパラメーターなど、ユーザーからの入力を受け付ける箇所で行われます。攻撃者は、入力フォームに不正なSQLコードを挿入することによって、Webアプリケーションからデータベースに送信されるSQLクエリを操作することができます。
SQLインジェクション攻撃によって、データベースから機密情報が盗まれたり、不正な操作が行われたりする可能性があります。たとえば、ログインフォームに挿入されたSQLインジェクション攻撃によって、認証を回避することができます。また、Webアプリケーションがデータベースに格納している機密情報を抽出することもできます。
SQLインジェクション攻撃を防止するためには、適切な入力検証とデータのエスケープ処理が必要です。入力検証は、ユーザーが入力できるデータの種類や長さ、形式などを制限し、不正な入力を防止します。データのエスケープ処理は、入力されたデータをSQLコードとして実行されないように、特殊文字をエスケープすることで実現されます。
また、プリペアドステートメントと呼ばれる機能を使用することで、SQLインジェクション攻撃を防止することができます。
プリペアドステートメントは、SQL文を予めコンパイルしておき、後から入力されるパラメータに応じて実行するための機能です。プリペアドステートメントを使用すると、SQL文の解析やコンパイルを繰り返し行う必要がなく、データベースの処理速度を向上させることができます。
具体的には、プリペアドステートメントを使用する場合、以下のような手順でSQL文を実行します。
- SQL文をプリペアドステートメントとしてコンパイルする。
- パラメータの値を設定する。
- コンパイル済みのプリペアドステートメントを実行する。
プリペアドステートメントを使用することで、SQLインジェクション攻撃を防止することができます。また、同じSQL文を複数回実行する場合には、プリペアドステートメントを使用することで処理速度を向上させることができます。