SA(Security Association)

SA(Security Association)

 Security Association(SA)は、IPSec(Internet Protocol Security)プロトコルで使用される暗号化と認証のためのセキュリティポリシーを定義するための概念です。SAは、IPSecトンネルのための暗号化や認証などのセキュリティパラメータを定義し、両者の通信を保護するために使用されます。

 SAは、IPSecのセキュリティアーキテクチャの中で、暗号化アルゴリズム、認証アルゴリズム、キー長、暗号化モードなどのパラメータを定義します。SAには、2つの種類があります。

  1. Transport Mode SA

 Transport Mode SAは、IPパケットの送信元と宛先の間で暗号化と認証を提供します。このモードでは、IPヘッダは変更されず、ペイロードのみが暗号化されます。

  1. Tunnel Mode SA

 Tunnel Mode SAは、IPパケット全体を暗号化します。このモードでは、IPヘッダとペイロードの両方が暗号化されます。トンネルモードは、IPSec VPNで使用されます。

 SAは、セキュリティアソシエーションID(SA ID)によって一意に識別されます。SA IDは、暗号化アルゴリズム、認証アルゴリズム、キー長、送信元IPアドレス、宛先IPアドレスなどのパラメータに基づいて生成されます。SAは、IPSecの相互認証の一環として、SA IDを交換して確立されます。

 SAは、IPSec VPNやセキュリティゲートウェイなどのネットワークデバイスで使用されます。SAによって、通信のセキュリティとプライバシーが保護され、機密性、完全性、可用性が確保されます。