iSCSI

iSCSI

 iSCSI(Internet Small Computer System Interface)は、ストレージネットワークに接続されたストレージデバイスを、IPネットワークを介してアクセスするためのプロトコルです。iSCSIを使用することで、サーバーとストレージデバイスの間で高速かつ安価にブロックレベルのデータ転送が可能になります。

iSCSIは、以下の2つのコンポーネントから構成されます。

  1. iSCSI Initiator(クライアント):iSCSI Initiatorは、iSCSIネットワークに接続されたストレージデバイスにアクセスするためのソフトウェアまたはハードウェアデバイスです。iSCSI Initiatorは、ネットワーク経由でデータを転送するためのiSCSIパケットを生成し、iSCSI Targetに送信します。
  2. iSCSI Target(サーバー):iSCSI Targetは、ストレージデバイスに接続されたiSCSIネットワークを介して、iSCSI Initiatorからのデータリクエストに応答します。iSCSI Targetは、ストレージデバイスにアクセスするためのデバイスドライバーとiSCSIプロトコルスタックを実装しています。

iSCSIは、以下のような利点があります。

  1. 拡張性:iSCSIは、既存のIPネットワークを使用するため、ネットワークインフラストラクチャーの再設計が必要なく、拡張性が高いです。
  2. コスト効率:iSCSIは、既存のIPネットワークを使用するため、高価なファイバーチャネルネットワークを導入する必要がなく、コスト効率が高いです。
  3. 管理の簡素化:iSCSIは、ネットワーク上の標準IPプロトコルを使用するため、ネットワーク管理の簡素化が可能です。
  4. 高いパフォーマンス:iSCSIは、高速なデータ転送が可能であり、高いパフォーマンスを提供します。

 iSCSIは、SAN(Storage Area Network)の実装に使用されることが多く、企業のストレージニーズに応えるための重要な技術となっています。