IPヘッダ
IPヘッダ
IPヘッダは、インターネットプロトコル(IP)パケットのヘッダ部分であり、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、パケットの長さなど、パケットのルーティングや処理に必要な情報を含んでいます。
IPヘッダの構造は以下の通りです。
- バージョン:IPプロトコルのバージョンを示します。現在はIPv4とIPv6が使用されています。
- ヘッダ長:IPヘッダの長さをバイト単位で示します。最小値は20バイトで、最大値は60バイトです。
- サービスタイプ:パケットの種類や優先度などを示します。
- パケット全長:IPパケット全体の長さをバイト単位で示します。
- 識別子:フラグメント処理で使用されるパケットの識別子を示します。
- フラグメントオフセット:フラグメントパケットの位置を示します。
- 生存時間(TTL):パケットがネットワーク上を転送される際に、ルーターを経由するたびに1ずつ減少し、0になるとパケットが破棄されます。
- プロトコル:IPパケットの上位プロトコルを示します。TCP、UDP、ICMPなどが使用されます。
- チェックサム:IPヘッダの誤り検出のためのチェックサムを示します。
- 送信元IPアドレス:パケットの送信元のIPアドレスを示します。
- 宛先IPアドレス:パケットの宛先のIPアドレスを示します。
- オプション:IPヘッダに含まれるオプションフィールドで、トレースルート、タイムスタンプ、ストリクトルーティングなどの情報を含むことができます。
IPヘッダは、パケットのルーティングや処理に必要な情報を提供するため、ネットワーク通信において非常に重要な役割を担っています。また、IPヘッダに含まれる情報を適切に処理することで、ネットワークのセキュリティを確保することができます。